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ビジネス #ジャイアントが仕掛ける 新インバウンド戦略

官民連携で自転車の「聖地」を 劉 金標 ジャイアント会長

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Liu Jinbiao●1934年台湾生まれ。72年に自転車部品製造業として創業したジャイアントを世界最大の自転車完成車メーカーに育てた。「自転車新文化基金会」会長も兼任(撮影:今井康一)

私は今82歳だが、73歳のとき、自転車による台湾一周「環島」を敢行した。距離はおよそ1000キロメートルだ。当時は座骨神経症、高血圧などの病気を抱え、がんも経験し、家族や会社は猛反対。それでも、台湾を自分の足で一周する夢を捨てられず、あえて挑戦した。

ゴールしたとき「まだまだやれる」「もっとチャレンジしたい」という気持ちがあふれ、新しい自分を発見したように感じた。引退への気持ちも吹っ飛んでしまった。それからはサイクリングに「はまって」しまい、体のほうも年々健康になった。「自転車新文化」の推進の背後には、こうした私の個人的体験がある。

7年後に80歳で再び環島をやると、73歳のときに15日費やしたのが12日に短縮され、ずっと楽に走れた。自転車で風を切って走ると心が爽快になり、新しい発想も生まれてくる。自転車の楽しさを知るには「1.3・30」、つまり「1週間に3日、30キロメートル(1回の距離)」を守ることが大切だ。距離のほうはじっくり延ばしていけばいい。

サイクリング普及へ使命感

ジャイアントは自転車を売る会社だ。しかし、同時に私や社員たちは、こんなにすばらしい自転車という文化をもっと世の中に広めたいという、営利企業の部分を超えた強い使命感を抱いている。

しまなみ海道も琵琶湖も優れた観光地でサイクリングに適した土地だ。私は1人の乗り手として試乗し、その可能性を確かめている。ただ、道があればサイクリストが満足してまた来たいと思ってくれるわけではない。「サイクリングの聖地」になるには、補給や休憩、食事の施設は欠かせない。道の平坦化や植樹も必要だ。ツーリズムである以上、できるだけ気持ちよく、安全に走れる環境を用意してほしい。

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