安倍晋三首相の消費増税再延期観測が高まる中、2016年度政府予算が3月29日に可決された。
一般会計総額は96兆7218億円(前年度比3799億円増)と4年連続で過去最高を更新。医療・介護、年金が大半を占める社会保障関係費が高齢化により31.9兆円(同4412億円増)と過去最大に膨らんだものの、政府の財政健全化計画に沿って各費用の伸びは抑えられ、意外に抑制的なトーンだ。
一般歳出では、文教・科学振興費や公共事業関係費など全般に横ばいか減少の項目が目立つ。増加で目立つのは社会保障関係費のほかでは防衛関係費だが、沖縄の米軍再編関係費が増加額の半分を占め、一時的な要素も少なくない。
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一般歳出の項目別で最大の伸びとなったのが社会保障関係費だ。ただ、かつては毎年度1兆円といわれた高齢化による自然増が、ここ数年は5000億円程度に抑えられている。さらに16年度は8%への消費税率引き上げに伴う充実策も一巡したため、(図1)のように社会保障関係費の増加額は大幅に鈍化した。
内訳を見ると、年金給付費1936億円増、介護給付費1030億円増はほぼ例年並みの伸び幅。16年度の年金額や介護サービス単価は据え置かれており、増加要因はどちらも受給者増だ。
これに対し、16年度に大幅な抑制が効いたのが医療給付費で、過去2年の2000億円台の増加に対し、616億円増にとどまった。最大の要因は16年度診療報酬のマイナス改定だ。診療報酬本体こそプラス0.49%だったが、薬価マイナス1.22%、材料価格マイナス0.11%となったため、この価格改定で医療給付費を1495億円減らす効果があった。
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