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特別講義で見せた笑顔 90分の大放談 ニケシュ×孫 正義

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「コンピュータにとって僕らは犬?」とアローラ。孫を何度も笑わせていた(撮影:尾形文繁)

まるで学生時代からの親友のような2人だった。ソフトバンクグループ社長の孫正義と、副社長のニケシュ・アローラ。都内のホテルでの対談で見えたのは、「刎頸(ふん けい)の友」に巡り合えた孫の無邪気な笑顔だった。

10月22日、ソフトバンクグループの後継者を育成する「ソフトバンクアカデミア」の特別講義に姿を現した孫。2時間の講義のうち初めの30分は、孫によるプレゼンテーションだ。主なテーマは人工知能(AI)が人間を超える「シンギュラリティ(技術的特異点)」の未来。「衣服や身の回りのさまざまな物がインターネットにつながり、1人当たり1000台のIoTとつながる世界が実現しているだろう」(孫)。

その後の90分ほどは、アローラと孫の英語による対談だった。コンピュータが人間の知能を超える未来に対して極めて楽観的な孫と、やや懐疑的なアローラが好対照だった。が、何よりも目を引いたのは、互いの当意即妙なやり取り。特にアローラの頭のよさが際立った。

「IQ1万のロボットをコントロールできる?」(アローラ)、「人間がプログラミングする必要はない。コンピュータがディープラーニングを通じて自分で学んでいくから」(孫)。「コンピュータに支配されるのでは?」(アローラ)、「人間は人間の自由を享受できる。犬だってそう」(孫)、「僕らは犬になるってことかい? マサは楽観的だね」(アローラ)。「AIの未来については2人でバランスをとってるってことかな」(孫)。何十年来の知己の会話のようだった。

断っても口説かれた

「マサ」「ニケシュ」と互いを呼び合う2人。グーグルからの転身はさまざまな憶測を呼んだが、アローラはソフトバンク入りの理由をこう語る。

「まずマサとの相性がよかった。お互いすぐ意気投合したんだ。『日本に来てくれ』と言われて、僕は『ダメだ』と断ったんだけど、『一緒に食事しよう』とまた連絡してきて。その熱い気持ちに説得された」(アローラ) インドのネット通販、スナップディールへの出資交渉では、アローラが株主たちを説得したという。「君がいなければ僕は出資をあきらめていた」(孫)。「出資後の総取扱高は5~6倍に増えた」(アローラ)。後日2人はインドで2日間に45社と一気に面接をし、米ウーバーのような配車サービスのオラに出資を決めた。こちらも1年間で乗客数が25倍に膨らんだという。

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