世界の資源権益を買いあさり、資源高を追い風に純利益を積み上げる。そんな2000年代の総合商社のビジネスモデルは終わりを迎えつつある。
総合商社各社の15年3月期決算は、住友商事が北米・シェール権益の不発による減損で16年ぶりの赤字に転落。丸紅も北海油田や米国穀物メジャーのガビロンで1200億円の減損を計上した。原油相場が急落する中、各商社とも高値づかみをした資源案件での大型減損が響き、業績拡大にブレーキがかかった。
足元では、資源の最大需要家である中国の経済減速懸念も強まっており、商品市況の回復を前提にした成長戦略は描きづらくなっている。
こうした中、総合商社の投資案件も変わりつつある。三菱商事は昨年買収したノルウェーのサケ・マス養殖事業に続き、今年9月にはシンガポールの農産物商社に1000億円級の投資を実施した。伊藤忠商事はタイの華僑系財閥CPグループと共同で、中国の複合企業CITICに1.2兆円の大型投資を済ませ、アジアの消費市場に狙いを定める。
総合商社は、非資源案件での大型投資が目立つ一方、買い場でもある資源案件の投資には二の足を踏むという状況が続いている。
純利益の7割を資源事業が稼ぎ、「資源一本足」ともいわれる三井物産の業績への打撃は特に大きい。
純利益では3位に転落 収益構造の転換が急務
原油価格などの総合商社への業績影響にはタイムラグがあり、通期影響では16年3月期のほうが深刻だ。三井物産の今期純利益は前年同期比21%減の2400億円と大幅な減益を計画している。一方、機械、生活産業など資源以外でも事業基盤が厚い三菱商事は3600億円で1位の座を維持する見込み。「非資源ナンバーワン商社」を掲げる伊藤忠が3300億円と2位に浮上し、三井物産は3位に転落する見込みだ(図1)。
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