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海外に預金や不動産などの資産を保有する人が増えている。
別荘に利用しながら、使わない期間は賃貸に出す目的でハワイのコンドミニアムを所有する。あるいは、海外勤務時代に現地で保有していた預金について、高い利回りが魅力なので帰国後も持ち続けるなど、理由や形態はさまざまだろう。
海外での相続は手続きが大変
ところで、個人が海外に財産を所有したまま死亡すると、国によっては相続手続きが非常に煩雑で時間を要する場合がある。たとえば、英国、香港、シンガポールや米国では、亡くなった人の財産は遺産財団に帰属し、裁判所が関与するプロベートという手続きを経ないと相続人に分配することができない。
日本のような戸籍制度のない国で自分が相続人であることをその国の裁判所に証明するには、相続証明書をはじめとしてさまざまな書類が必要になり、香港では手続きだけで2~3年かかることもあるようだ。
また、プロベートを行うには、現地で弁護士を雇うための費用も発生する。相続財産として、たとえば預金が日本円で50万円程度残っているといったケースでは、費用を差し引くとマイナスになってしまうため、その財産については相続をあきらめざるをえないということもある。
解決策としては、あらかじめ自分が亡くなった後にその財産を取得する人を決めておく「生存者財産権(survivorship)」付きの共同所有にする方法がある。また、現地国で有効な遺言を作成しておくと、相続手続きが比較的スムーズに進む。
もちろん、相続税の問題も重要だ。改正相続税法では、亡くなった人が日本の居住者である場合には、遺産が海外にあってもすべて日本の相続税の対象となる。
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