医師から圧倒的な支持を集めるポータルサイト「m3.com」。登録会員数は国内医師30万人の8割超に当たる25万人。その多くが日々サイトを訪れる。
「最近出た医学論文のまとめ読みに便利」と話すのは、ある整形外科医。サイトには学術情報をはじめ、医師が無料で利用できる情報や交流の場が盛りだくさん。患者の治療法を相談し合えるコミュニティは、質問の9割以上に回答が寄せられるほどのにぎわいを見せる。サイトを運営するエムスリーによると、「身近に相談相手の少ない医師にとって、ここが貴重な情報共有の場になっている」(辻高宏取締役)。
多忙な医師に営業できる「MR君」で急成長
だが、「m3.com」は単なる医師向けサイトではなく、集まる医師の多さを生かした種々のビジネスも展開されている。エムスリーの業績も毎期成長が続き、今2015年3月期は売上高520億円、純利益101億円と上場以来11期連続で最高益を更新する見通しだ。好業績を支える主力事業は、創業の00年に始めた製薬会社向け営業支援サービス「MR君」。国内製薬会社29社が利用し、今や医療業界に不可欠な営業ツールとなっている。
MR君は製薬会社のMR(医薬情報担当者)の営業活動をサイト上で行えるようにしたもの。創業者の谷村格社長が従来のMR活動をより効率化するために、ネットビジネスの勃興期に立ち上げた。MRは医療施設に日参して、医師に薬の効能をアピールするのが仕事。ただ多忙な医師は日中MRに会う暇がなく、MRが数時間待っても5分しか面談できないことも珍しくなかった。
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