東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

成功した人が「見る前に跳べ」と本気で語る理由 想像を超えるアイデアのつくり方

8分で読める
  • 暦本 純一 東京大学大学院情報学環教授、ソニーコンピュータサイエンス研究所フェロー・チーフサイエンスオフィサー、ソニーCSL 京都リサーチディレクター、博士(理学)

INDEX

アイデアがひらめいたら、まずは手を動かすことが重要だという理由とは(写真:Rawpixel/iStock) 
ユーザーインターフェースの世界的第一人者であり、スマホで当たり前に使っているスマートスキンや、世界初のモバイルARシステム開発者である暦本純一さん。
暦本さんは、手を動かすこと、試行錯誤の大切さを強調する。うまくいかなくて挫折しそうなときは誰にでもある。そんなとき、この暦本さんの言葉はきっと大きな力を与えてくれるはずだ。
著書『妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方』からお届けする。

いいアイデアは自分だけが思いついているとは限らない

アイデアは、思いついただけでは実現しない。それが形になるまでには、紆余曲折といったほうがいいような、さまざまなプロセスがある。

技術開発なら、アイデアが固まったところで実験や試作が始まるが、どんなにいいアイデアでも、一発で成功するのはまれだ。ほとんどは途中で思いがけない問題が生じる。

それを解決して先に進むには、さらなる「アイデア」が必要になることもある。その壁を突破するひらめきを得るまでに、最初のアイデアを考えるとき以上の「生みの苦しみ」を味わうかもしれない。しかし、これは少しも悪いことではない。私の場合、途中で何も苦労することなくうまくいったときのほうが不安になるぐらいだ。

というのも、いいアイデアは自分だけが思いついているとは限らないからだ。新しいアイデアは世界で同時多発的に生まれる。同じ程度の技術水準になれば、同じような「既知×既知」から未知のアイデアに到達する可能性は、思ったよりも高い。

つまり、広い世界のどこかに、同じ思いつきを実現しようとしている人間は必ずいると考えたほうがいいだろう。だから、自分のアイデアが一発でうまくいくと、「これだとほかの誰かにもできてしまうな」と思ってしまう。実際に先を越されているかどうかはわからないけれど、自分でなくてもできそうなアイデアはオリジナリティーが低い可能性があるわけだ。

次ページが続きます:
【1回失敗するぐらいのほうがやりがいがある】

2/3 PAGES
3/3 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象