「システム建築」の用途拡大と飛躍に向けて 2工場体制の確立で進む安定供給と短納期対応
社会の要請に応える提案も行っている。近年、台風による豪雨災害により、多くの地域で浸水などが発生し、その被害は甚大なものとなった。「私どもも、建築を提供している会社としまして、お役に立てることはないかと考え、高床式防災倉庫を開発しました」と大島氏。地域の防災はもとより、企業のBCP(事業継続計画)対応でも活用できそうだ。
豊富な経験による提案力で的確な設備投資を支援
注目されるシステム建築の中でも、「yess建築」は国内トップクラスのシェアを誇り、業界をリードする存在だ。
経済のデジタル化が進む中、今や生活者にとっては、eコマースなどの電子商取引による商品の購入が買い物の標準となっている。商品の組立・加工工場、集荷場、配送センターなどの整備が急速に進んでいるが、それぞれの拠点で、「yess建築」が活躍しているという。また最近、スーパー、コンビニで多く見られるレトルト食品においては、大消費地である関東圏、東海圏、近畿圏などの近郊にその製造拠点化が進んでいる。工場、冷蔵・冷凍倉庫、事務所、店舗などへの建築に導入が広がっているという。
前述したように、工場、倉庫をはじめ、商業施設のほか、スポーツ施設、最終処分場など、施設の用途に応じたプランニングを行う。降雪量や耐風性能など、地域の特色を熟知した設計にも定評がある。軽量化、大スパンという特長を生かし、柱の少ない大空間を造ることができるため、工場でも商業施設でも、柔軟かつ効率性の高いレイアウトが実現する。