「システム建築」の用途拡大と飛躍に向けて 2工場体制の確立で進む安定供給と短納期対応
さらに「yess建築」は、部材の標準化だけではなく、営業の見積もり・積算、生産設計、工場での実際の生産まで、ワンストップで行えるシステムが構築されているため、業務プロセス全体の省力化が可能だ。
店舗、スポーツ施設など多様な用途に対応が可能
「茂原工場の建設に当たっても各棟に『yess建築』を採用しています。構造体だけでなく外装についても仕様をシステム化しており、事務所棟は軽量で断熱性の高いサンドイッチパネル、バーチカル(縦型)サッシなどを用い、洗練された意匠が見学者たちにも好評でした。茂原工場自身が『yess建築』のショールームになっているのです」と大島氏は紹介する。特筆すべきはその工期だ。延べ床面積2万8348平方メートルもの茂原工場の建屋建設に当たり、基礎工事から約1年で完成しているというから驚く。
このような「短納期、低価格、高品質」というメリットが注目され、引き合いが増えている。「すでに全国で9500棟の実績がありますが、最近ではお客様(施主)から直接お問い合わせをいただき、『yess建築』で建てたいと、ご相談をいただく機会も珍しくありません」と大島氏は話す。
従来、「yess建築」で施工する物件は倉庫や工場が主流だったが、最近ではその用途も広がっているようだ。「建物の規模についても、設計を標準化しており、建築面積200平方メートルのものから2万平方メートルを超えるものまで、容易に対応することができます。軽量化、大スパンの建築を得意としているため、商業施設なども含め、さまざまな建物での展開も可能です」(大島氏)。
実際に、大型のホームセンター、スーパー、ドラッグストアなどの商業施設、事務所棟(オフィス)、体育館などのスポーツ施設、さらには廃棄物最終処分場なども、「yess建築」で建設されているという。