ラグビー日本選手が格安ギャラでも出演する訳 垣間見える「ワンチーム」の心意気
昨年、ワールドカップ(W杯)ベスト8の大躍進から始まったラグビーブーム。1月12日に開幕したトップリーグにも多くのファンが殺到! 会場を満員にさせるまでには、前回大会の反省と代表メンバーたちの熱き思いがあったようで──。
ラグビー大盛況の舞台裏
1月2日放送の『新春しゃべくり007』(日本テレビ系)で、ラグビー日本代表・稲垣啓太が熱愛を報じられた元AKB48の倉持明日香の持ち曲を披露し、話題になっている。司会の上田晋也から「曲、全般うまいの? AKBはとくに?」とイジられ、
「ノーコメントで」
と答えた際には、思わずほほ笑んでしまう場面もあった。
昨年秋にワールドカップでベスト8入りの快挙を成し遂げて以降、メディアに登場する機会が増えたラグビー日本代表メンバー。中でも年末年始はフル稼働。代表メンバー19人がスペシャルゲストとして登場した『紅白歌合戦』(NHK)など、12月29日から1月7日までは、誰かしらが毎日テレビに登場するほど、引っ張りだこだった。
にもかかわらず、出演料は二の次で引き受けていたというから驚きだろう。
「年末年始特番の企画会議では局を問わず、代表メンバーが出演候補として多く名前が挙がりました。ただ話題のアスリートということで出演料もかなり高いだろうと思っていたら“1月に開幕するトップリーグの宣伝になるなら”と、多くの選手たちはほかの有名アスリートの4分の1程度の10万円ほどのギャラで快く引き受けてくれたそうです」(制作会社ディレクター)
今をときめくスター選手たちがテレビへの出演に協力的だったのは、’15年に開催された前回のワールドカップの反省があるから。
「大会での3勝に貢献した五郎丸歩選手に注目が集まり、“五郎丸ポーズ”は同年の『ユーキャン新語・流行語大賞』にノミネートされるほど、脚光を浴びました。その効果もあり、同年のトップリーグでも大幅な集客アップが期待されたのですが……。
フタを開けてみると、総動員数は49万人と初めて40万人を突破はしたものの、客席は満席とはほど遠いものだった。翌年からは46万人前後に落ち着くなど、五郎丸効果は一過性のもので終わってしまったんです」(スポーツ紙記者)
そんな苦い経験から、今回のチャンスを集客につなげようと“ONE TEAM”でPR活動に取り組んだようだ。