なぜ外国人は「浅草駅」と「赤坂駅」を間違うのか 両者は外国人がよく混乱する有名スポットだ

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類似音を持つ駅名を区別するには英字と数字を組み合わせた駅ナンバリングが有効だ。前述の東京メトロ銀座線浅草駅は「G19」、千代田線赤坂駅は「C06」となる。国内における駅ナンバリングの本格導入は2000年代からはじまり、地方でも導入が進んでいる。

銀座線には駅ナンバリングの表示がある(グーグルマップの画像を筆者撮影)

ところが、駅ナンバリングは大きな欠点を抱えている。それは経路検索アプリ、グーグルマップで検索すると駅ナンバリングが表示されない地域がある点だ。

2019年12月現在、筆者のスマートフォンでグーグルマップ(バージョン10.31.1)を使うと、首都圏にある駅は駅ナンバリングが表示される。一方、関西にある駅では駅ナンバリングは表示されない。日本人も含めた多くの観光客はグーグルマップを多用することが予想されるだけに、駅ナンバリングの非表示の影響は大きい。首都圏以外で外国人観光客に案内する際は駅ナンバリングが記された地図を使って説明するのがベストだ。

駅名改称の必要がある駅、ない駅 

関西では昨年10月1日に行われた私鉄各社による駅名改称が話題となった。阪急・阪神「梅田駅」は「大阪梅田駅」、阪急「河原町駅」は「京都河原町駅」、阪急「石橋駅」は「石橋阪大前駅」となり、計10駅の駅名が改称された。

今回の駅名改称の特徴はターミナル駅に「大阪」や「京都」といった都市名が追加されたこと。そして「石橋阪大前」のように施設名や観光名所が駅名になったことが挙げられる。

阪急の京都河原町駅(筆者撮影)

冒頭の友人がポーランドに帰国した後、「京都河原町駅」という駅名についてどう思うか聞いてみたところ、「長い駅名より、グーグルマップで見やすい短い駅名がベスト」と一蹴された。大阪に1年ほど居住している韓国人の知人は「大阪梅田駅」に対し「長くて違和感がある」と述べた。少なくとも私の身の回りの外国人の間で好意的な意見は聞かれなかった。

国内ではここ2~3年でスマートフォンを片手に駅構内を歩く外国人観光客が目につくようになった。筆者も一昨年から海外旅行ではグーグルマップを用いており、紙媒体のガイドブックは使っていない。

グーグルマップを用いると駅名のわかりやすさよりも、駅名の長短のほうが気になる。自らの体験から照らし合わせても、短くてシンプルな駅名のほうが好ましい。京都市内には阪急電鉄以外に「河原町」が付いた駅名がないだけに、元の「河原町駅」のほうが検索しやすいのではないだろうか。

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