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「仕組みづくり」と「型づくり」のススメ 御社の営業組織に「勝ちグセ」を根付かせる

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  • セミナーレポート 制作:東洋経済企画広告制作チーム
デジタルテクノロジーを使って営業イノベーションを起こせ――。労働人口の減少や人材流動性の高まりを背景に、営業担当の人手不足が目立っている。経験と勘と根性ばかりに頼った営業は限界を迎えていて、データを活用した新しい営業の仕組みが必要だ。東京、大阪、名古屋の3会場で開催された「東洋経済ビジネスカンファレンス 営業にイノベーションを。」では、著名経営者が、イノベーションの起こし方や、組織改革について基調講演。組織にITを浸透させ、属人的ノウハウに依存する従来型営業を脱して、プロセスを可視化した誰でも再現可能な営業への改革の進め方や、ソフトブレーンの営業支援ツール「eセールスマネージャー」を使った営業改革の実践事例が報告された。
主催:東洋経済新報社
協力:ソフトブレーン

基調講演 東京
イノベーティブ企業が語る、21世紀の企業経営

クレディセゾン
代表取締役会長CEO
林野 宏氏

2019年3月まで19年にわたって社長を務めてきたクレディセゾンの林野宏氏は、経済成長率が年平均約1%の低成長に終始した平成の30年間を振り返り、知識、情報などが競争優位性を生む知識資本主義の時代は「イノベーションを起こせる組織づくりが重要」と語った。アメリカで農業機械代金の回収を収穫期後に先延ばしたことに始まるとされるクレジットの起源に言及して「イノベーションの本質は潜在需要の顕在化であり、誰にでも起こせるチャンスがある」と指摘。働く人を尊重し、日本の強みであるチーム力でイノベーションを実現しようと強調した。

だが、平成時代の日本企業では、正規・非正規といった雇用形態の違いによって社内が分断。株主主権で株主還元を増やす一方、若年層を中心に社員の給料は抑制された。機能別組織はセクショナリズムを横行させて、顧客に鈍感な内向き志向も蔓延――といった組織劣化の課題が、イノベーションの創出を妨げてきた。そこで、林野氏は17年、同社の全社員の正社員化を実施。また、社員に多彩な経験をさせて成長を促すため、企画部門と営業推進部門といった複数の業務を兼務させる柔軟な人事を推進してきた。「イノベーションの基礎となる創造性は特殊な才能ではなく、社会経験を通して後から獲得できるもの。目標に向けて諦めずに努力する情熱の持久力こそが大事だ」と語った。

基調講演 大阪
良品計画の徹底力
~組織の力を高める『仕組みづくり』『型づくり』の神髄~

良品計画 前会長
松井オフィス
代表取締役社長
松井 忠三氏

無印良品を展開する良品計画前会長の松井忠三氏は、同社を立て直した企業改革について語った。業績が悪化した01年に社長に就任した松井氏は、リストラで業績を回復させると、「負けた構造から勝つ構造をつくる」と抜本的な改革に着手した。

販売量の拡大で引っ張ってきた商品開発を、外部のデザイナーと組む手法を取り入れ、外に目を向けるとともに開発プロセスを見える化。明確な基準がなかった新規出店も、物件評価を点数化して判断することで成功率を格段に高めた。また、店長の経験主義によっていた店舗オペレーションも「基本のない所に応用はない」と、マニュアル化を実行。マニュアルは店舗から改善提案を受けて毎月更新し、PDCAを回し、変化に対応できる仕組みにした。さらに、本部業務も業務基準書を作成。こうした標準化により、各部署が戦力低下を嫌って人を出したがらず、停滞しがちだった人事の流動性が向上。人材配置も、全役員による人材委員会で決めるようにしたことで、会社の全体最適を考えた人事が可能になり、幹部候補社員の育成の仕組みも整った。「経営のヒントは異業種にある」という松井氏が、脅威的な低不良率を維持するメーカーの取り組みに倣って、自ら先頭に立って始めた幹部による本部入り口での朝のあいさつは今も続く。

基調講演 名古屋
負けグセ社員たちを戦う集団に変えるたった1つの方法
~現場力で勝てる営業組織を創る~

元キリンビール
代表取締役副社長
100年プランニング 代表
田村 潤氏

元キリンビールの田村潤氏は、一時、失っていた業界トップシェアの奪還を成し遂げた営業改革について語った。ラガービールの味を変えた96年、田村氏が支店長を務めていた高知県の同社シェアは大幅に落ち込んだ。この窮地に「本社が決めた目標を自分の出来る範囲内で処理してきた」という従来の営業の見直しを始動。同社の歴史を振り返って原点に戻り「おいしいビールを届け、お客様に喜んでもらう」という理念を実現するため、県内全飲食店に商品を置くことを目指した。「前年比プラスという現実からではなく、あるべき姿を描くことからスタートする。現実とのギャップを埋めるのがわれわれの仕事」と発想を転換。決めたことをやり抜く実行力を重視し、「自分たちで何とかしよう」という文化が生まれると、他社と連携し、人材や店舗物件の紹介と併せた提案など、社員それぞれが工夫できるようになった。この改革を全国に広め、業績を回復させた田村氏は「お客様との接点である営業は、問題の本質が見えやすい」と指摘。「より強い実行力が、より高い理念、よりよい戦略を生む好循環となり、顧客満足や生産性の向上につながった。自分のノルマ達成ではなく、顧客のためという思いが社員のやる気を引き出し、集中力を高め、仕事に喜びを感じてくれるようになった」と、理念、主体性、実行力の大切さを訴えた。

課題解決講演
営業イノベーション成功の秘訣は「科学的マネジメント」
~7000社の営業課題から見えてきた、営業生産性向上の道しるべ~

ソフトブレーン 取締役
本社営業本部長 兼
人財開発室長
長田 順三氏

営業に特化したコンサルティングと、営業支援ツール「eセールスマネージャー」を提供して営業イノベーションを支援するソフトブレーンの長田順三氏は、システムを定着させるために「営業担当が進んで使いたくなる」3つのポイントを説明した。第1は、業務を効率化できるようにすること。スケジュール共有、名刺管理などのシステム間の連携のないIT推進は、入力作業の手間を増やすため、営業現場の抵抗が生まれる。長田氏は「新たなITは、入力作業負荷を軽減し、営業活動の武器になる仕組みにすべき」と指摘。1カ所に情報を入力すれば、全体に自動反映され、重複入力がなくなるほか、訪問間隔の空いた顧客を自動で知らせてくれたり、人脈をマップの形に見える化して営業作戦立案を支援できる同社ツールを紹介した。第2が、ボトルネックの改善。行くべき顧客より、行きやすい顧客訪問を優先する営業担当は、成績が伸び悩む傾向がある。そこで、取引実績と拡大余地の大小で顧客を分類。実績よりも拡大余地の大きい顧客を優先して訪問頻度を決める科学的マネジメントの手法を説明した。第3は、コア業務に集中できる環境の整備。商談情報をシステム上で共有することで、会議資料作成の手間をなくし、見積もり作成などのノンコア業務を内勤の営業アシスタントに任せて分業化することを提案した。

こうした取り組みの実践により、有力顧客のフォローを充実させ、売り上げを伸ばしたり、ノンコア業務を分担して残業時間削減に成功した企業の事例に言及した長田氏は「私たちのツールは、定着支援専門チームのサポートもあり、顧客満足度は高い」とアピール。「属人的営業に科学的マネジメントを導入して再現性を高めることで、売り上げアップと労働時間削減の両立を可能にすることができ、生産性向上という真の働き方改革が実現できる」と語った。

特別講演 東京
「泥臭い営業」×「デジタル化」で前人未踏な2.2倍の目標達成!

プレコエムユニット
代表取締役社長
岡本 哲也氏 

飲食店向け生鮮食品卸、プレコグループの岡本哲也氏は、eセールスマネージャー導入による営業改革を報告した。同グループは、小口の飲食店に、少量の品物を配達する戦略で、首都圏に約2万2000店の顧客を持つ。ただ、多数の顧客が必要なビジネスモデルのため、営業担当の訪問件数が多くなり、定着率にも課題があった。また、8カ所の拠点に、青果、食肉、水産の各ユニットごとに配置されている営業担当は連携不足で、同一顧客を別々に訪問する非効率も目立っていた。

まずは、1チーム(8人)を対象にeセールスマネージャーを試験的に導入。隙間時間に携帯端末から活動入力することで、報告のために帰社する時間を訪問件数増に充てられるようになった。また、リアルタイムで状況を把握したマネージャーがタイムリーに指示でき、チームは、目標の2.2倍の新規顧客を獲得できた。これを受けて全社展開を進めたが、社内の抵抗は強く、岡本氏は粘り強く説得。評価の仕組みをITで透明化したことで、社員の定着率、納得感も高まった。岡本氏は「デジタル化には、ハートフルな運用というアナログの部分が大切であることを強く感じました」と振り返った。

特別講演 大阪
「情報共有の仕組み改革」で顧客へのスピード対応と残業削減を実現!

リリーフ 取締役
営業開発部長
赤澤 知宣氏

遺品整理サービスを手がけるリリーフの赤澤知宣氏は、eセールスマネージャーを使った営業効率化の事例を語った。同社は、提携する葬儀・不動産会社などから個人顧客の紹介を受けるBtoBtoC型営業を展開。両者に報告などを行う必要があるが、顧客情報を名刺管理ソフト、営業活動をエクセルでとバラバラに管理していたため、個人顧客と紹介会社がひも付かず、情報の照合が煩雑になっていた。そこで、ソフトブレーン社の支援を受けながらeセールスマネージャーを導入。定着しやすいように入力項目を絞り込み、入力情報を基に見積書を作成する仕組みを構築して、営業の負担を軽減、見積書の送付漏れなどのミスを減らすことにもつなげた。また「一元管理された情報を基に戦略を立案してPDCAを回せるようになった」ことで、各営業担当への指導などマネジメントの質も向上した。顧客から寄せられる相談件数は、11年の事業開始当初から、18年度は約10倍の約4000件と業容を順調に拡大する一方で、業務効率化により人員は2倍増にとどめ、残業時間も削減している。赤澤氏は「eセールスマネージャーのアクセス権限設定は、加盟店に対する情報管理もしやすい」と語った。

特別講演 名古屋
現場からはじめる「働き方改革」と売上予算達成の両立

ひまわりネットワーク
法人営業部 部長
曽我 謙晋氏

愛知県豊田市を中心にケーブルテレビ事業などを展開するひまわりネットワークの曽我謙晋氏は、17年度から始めた同社の営業改革の取り組みを紹介した。予算の未達に悩んでいた同社は、人手や活動時間不足以外の要因として、営業活動の進捗管理、労務管理が不十分と分析。まず、活動を作業単位に細分化して管理するWBS(作業分割構成)と活動KPIを導入して、営業のプロセスと管理の仕組みを整えた。また、すべての業務に期限を意識したスケジュールの入力・管理を徹底させ計画的な活動を推進。これらにより、残業時間を大幅に削減し、有給休暇取得も進み、1人の時間当たり売り上げで見た生産性もアップした。一方で、活動帳票の入力や確認が煩雑になるといった新たな課題も発生。これを解決するため、18年度、eセールスマネージャーを導入した。重複している入力作業を減らすとともに、案件別の活動報告の自動生成もできるようになり、業務の効率化が進んだ。加えて、営業エリアの拡大、営業ノウハウの社内共有など、売り上げの最大化にも取り組んできた曽我氏は「労務にも明確な改善目標を設定することで、生産性が向上でき、真の働き方改革につながる」と語った。