「仕組みづくり」と「型づくり」のススメ

御社の営業組織に「勝ちグセ」を根付かせる

基調講演 大阪
良品計画の徹底力
~組織の力を高める『仕組みづくり』『型づくり』の神髄~

良品計画 前会長
松井オフィス
代表取締役社長
松井 忠三氏

無印良品を展開する良品計画前会長の松井忠三氏は、同社を立て直した企業改革について語った。業績が悪化した01年に社長に就任した松井氏は、リストラで業績を回復させると、「負けた構造から勝つ構造をつくる」と抜本的な改革に着手した。

販売量の拡大で引っ張ってきた商品開発を、外部のデザイナーと組む手法を取り入れ、外に目を向けるとともに開発プロセスを見える化。明確な基準がなかった新規出店も、物件評価を点数化して判断することで成功率を格段に高めた。また、店長の経験主義によっていた店舗オペレーションも「基本のない所に応用はない」と、マニュアル化を実行。マニュアルは店舗から改善提案を受けて毎月更新し、PDCAを回し、変化に対応できる仕組みにした。さらに、本部業務も業務基準書を作成。こうした標準化により、各部署が戦力低下を嫌って人を出したがらず、停滞しがちだった人事の流動性が向上。人材配置も、全役員による人材委員会で決めるようにしたことで、会社の全体最適を考えた人事が可能になり、幹部候補社員の育成の仕組みも整った。「経営のヒントは異業種にある」という松井氏が、脅威的な低不良率を維持するメーカーの取り組みに倣って、自ら先頭に立って始めた幹部による本部入り口での朝のあいさつは今も続く。

基調講演 名古屋
負けグセ社員たちを戦う集団に変えるたった1つの方法
~現場力で勝てる営業組織を創る~

元キリンビール
代表取締役副社長
100年プランニング 代表
田村 潤氏

元キリンビールの田村潤氏は、一時、失っていた業界トップシェアの奪還を成し遂げた営業改革について語った。ラガービールの味を変えた96年、田村氏が支店長を務めていた高知県の同社シェアは大幅に落ち込んだ。この窮地に「本社が決めた目標を自分の出来る範囲内で処理してきた」という従来の営業の見直しを始動。同社の歴史を振り返って原点に戻り「おいしいビールを届け、お客様に喜んでもらう」という理念を実現するため、県内全飲食店に商品を置くことを目指した。「前年比プラスという現実からではなく、あるべき姿を描くことからスタートする。現実とのギャップを埋めるのがわれわれの仕事」と発想を転換。決めたことをやり抜く実行力を重視し、「自分たちで何とかしよう」という文化が生まれると、他社と連携し、人材や店舗物件の紹介と併せた提案など、社員それぞれが工夫できるようになった。この改革を全国に広め、業績を回復させた田村氏は「お客様との接点である営業は、問題の本質が見えやすい」と指摘。「より強い実行力が、より高い理念、よりよい戦略を生む好循環となり、顧客満足や生産性の向上につながった。自分のノルマ達成ではなく、顧客のためという思いが社員のやる気を引き出し、集中力を高め、仕事に喜びを感じてくれるようになった」と、理念、主体性、実行力の大切さを訴えた。

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