デルが「大阪進出」に本気になった理由

中堅企業の課題解決策を構築し、全国展開へ

デル 上席執行役員 広域営業統括本部 本部長の清水博氏
「今、大阪には多くのビジネスの可能性がある――」。そう語るのは、デルの上席執行役員広域営業統括本部長の清水博氏だ。これまで、同社の大阪でのビジネス展開は大手顧客中心だったが、昨年、中堅企業向けのインサイドセールスの拠点を初めて開設した。四半世紀以上続く同社の歴史の中で、インサイドセールスの新たな拠点を設ける理由は何なのか。また、本社機能を大阪から東京に移す企業が続く中、なぜ今、大阪なのか。『ひとり情シス』の著者としても知られる清水氏にその狙いや今後の展望について聞いた。

PC市場でのシェア拡大と「ひとり情シス」支援戦略

PCをはじめサーバーやクラウド、IT・情報システム全般にわたって幅広いサービスを提供しているデルは、電話やメールを活用したインサイドセールスで業績を伸ばしてきた。とりわけ、従業員数100人以上1000人未満の中堅企業市場で存在感を示している。

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『平成26 年経済センサス-基礎調査結果』(総務省統計局)を基にデルが作成

同社では広域営業統括本部が中堅企業への営業を担当。国内の中堅企業約4万7000社(教育、医療系を除く)のうち、約6割が顧客で、好調なパソコン販売は2016年第3四半期から18年第3四半期までの2年足らずの間に、シェアが15%から25%へと10ポイントも増加した(※)

その背景にあるのは、情報システム部の機能を丸ごと1人だけで担っている「ひとり情シス」問題だ。同本部で本部長を務める清水博氏は次のように語る。

「われわれは、社員がお客様とダイレクトにコミュニケーションしますので、お客様が相談しづらい秘匿性の高いものも含まれます。そのような関係性の中で『うちはIT担当者が1人しかいない』とか『他社では情シス要員をどうやって確保しているのか』といった相談が数多く寄せられていたため、17年に中堅企業の大規模調査を実施したところ、情シス担当者が1人以下の企業が27%にも上るということがわかりました。18年には4ポイント上昇、19年にはさらに7ポイント上昇しました」

決して悲観することばかりではないが、企業の情報システムを1人で切り盛りするひとり情シスは、幅広い課題・要望に対応しなければならず、多忙を極めているという。

こうした中で、同社はひとり情シス問題を提起するとともに、その解決を支援するソリューションを提供した結果、中堅企業向けPC販売で大いに伸長したのである。

※IDC PCD Tracker (PC Pivot)_FinalHistoricalDatabase_2018Q3(100~999人の企業)

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