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クルーグマンの視座 ポール・R・クルーグマン著/北村行伸訳

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本年のノーベル経済学賞を受賞した米プリンストン大学・クルーグマン教授の考え方を要領よく学べる。

受賞理由は、貿易のパターンと経済活動の立地に関する分析を称えてだが、トピックスを巧みにとらえ、とかく異説を唱える(ニューヨーク・タイムズにコラムを持つ)ので、「取る前から有名人であった珍しい例」と受賞発表時に米メディアが形容したほどで、本書にその本領が示される。

たとえば、先進国にとって第三世界との競争が大きな問題だという見方を理論的にもデータからも否定する。むしろその見方によって先進国の「隠れみのを着けた保護主義」が、あからさまな貿易障害につながっていくことを警戒する。

さらに、一国の経済政策は企業の経営戦略と違うことを、国民経済=クローズド・システム、企業=オープン・システムという対比によってあきらかにして、企業経営者の安易な政策参加を腐(くさ)しているのは、なにやら教訓的だ。

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