坂口杏里「芸能界復帰宣言」が注目集める必然 ビジネスの残酷さ、消費されず生きられるか
「キラキラした時代に戻りたい。いろんなことに挑戦したい」。“元タレント”の坂口杏里さんは12月4日、東京・下北沢で行ったライブイベント「坂口杏里の芸能復帰までの道のり」の冒頭で、そう宣言しました。
ところがイベントに集まったファンは、わずか50人のみ。友人・知人などの参加を踏まえると、寂しい印象が残りました。しかし、イベントの様子を伝えるネット記事や動画が閲覧ランキングで1位になったほか、坂口杏里さんのインスタグラムやツイッターを追いかける後追い記事が今なお量産されています。
「セクシー女優だったから興味本位でしょ?」と思うかもしれませんが、SNSへの書き込みも含めここまで反響が大きくなっている理由はそれだけではありません。これまで私たちは何度となく、ビジネスの残酷さを突きつけられる彼女の姿を目の当たりにしてきたのです。
さまざまな業界の大人に消費されて迷走
坂口杏里さんと言えば、名女優である故・坂口良子さんの娘で、現在27歳の元タレント。もともと「『モーニング娘。』に憧れていた」という坂口杏里さんは、今からちょうど10年前に芸能界活動をはじめました。
坂口良子さんと母娘で共演したり、2世タレントを集めた番組に出演したり、おバカキャラでクイズ番組に出演したり。その流れでドラマ、映画、舞台にも出演するなど、母親と同じ女優業を目指そうとしたこともありました。
当時、坂口杏里さんにインタビューする機会があり、ある番組で共演もしました。そのときの印象は、「素直で感じのいいお嬢さん」「マジメで前向きな人」。つまり現在、多くの人々が抱いているであろう印象と真逆のいいものだったのです。
テレビ局はまず坂口杏里さんを2世タレントとして起用し、さんざん母娘エピソードを引き出しました。それがひと回りすると、今度は過去や現在の恋愛をセキララに話す炎上タレントとして起用。しかし、2013年に坂口良子さんが亡くなり、2015年にバイきんぐ・小峠英二さんと破局したあとは、徐々にキャスティングを控えるようになっていきました。
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