少子化対策には妊よう性の知識も必要

低い日本人の妊娠への意識と理解

日本の少子化に歯止めがかからない。年間の出生数は2016年、2017年と2年連続で低下した。その背景には、さまざまな要因がある。「妊よう性」という言葉をご存じだろうか。妊娠する力を意味する。妊娠について正しい知識を持つことが大切だが、そのこと自体を知らない人も少なくない。少子化がこのままさらに進めば、日本の国力は確実に衰えていく。それを防ぐためにも妊娠についての正しい知識と行動が今、ますます重要になっている。

卵子も老化するという事実

『人口豊かな国へ:日本が出生率を上げるためにはどうすればよいか?』

そんなタイトルの報告書がある。ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が医療、人口学、経済学などの分野の専門家への聞き取りなどに基づき作成した報告書だ。日本の出生率低下を改善するために取りえる選択肢などを検討したうえで、ファミリーフレンドリー政策やART(ARTはAssisted Reproductive Technologyの略語で、人工授精や体外受精などの生殖補助医療のこと)が日本の世帯に与える影響などについて考察したものだ。

それによると日本の合計特殊出生率は2005年に1.26の最低値を記録。その後、2015年には1.46まで回復したが、人口1億人を維持するための目安として政府が掲げる1.8には程遠いのが実情だ。

報告書は、出生率低下の要因として「晩婚化と晩産化」「雇用不安と経済的制約」「変化しつつある男女の役割」「低出生率のトラップ構造」という四つを挙げている。

一般的に、年齢とともに男女共に妊娠しにくくなると言われる。キャリアプランやライフスタイルの変化に伴い、晩婚化や晩産化の傾向が進み、出産の適齢期といわれる年齢を過ぎてしまうことが多いことも原因のようだ。

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