四つの視点から迫る「真」の働き方改革 Work Style Innovation Conference
共催:日本アイ・ビー・エム
基調講演
私たちが目指したいちょっと未来の働き方とは?
~Well-Beingという視点から~
予防医学研究者の石川善樹氏は、平均寿命と人生モデルについて言及。第二次世界大戦直後まで平均寿命50歳で定年もなく「ひたすら働く」モデルが、高度経済成長期の人生70年時代に「学ぶ、働く、休む」の3ステージに分かれたことを指摘した。今も、平均寿命は着実に延び続け、韓国では2030年に女性の平均寿命が90歳を突破するという研究を紹介。人生100年時代には、年金や資産の点から見て、60~65歳で定年退職して休むという従来の3ステージ人生モデルは成立しなくなり、学ぶ、働く、休むをミックスした「サード・エイジ(50~75歳ごろ)が加わって4ステージになる」という見方を示した。最後に「皆さんの生き方、働き方が未来をつくることになります」と語った。
IBMリードストーリー
経営者に響く、本気の「働き方改革」アプローチとは?
IBMの石田秀樹氏は、持続的に成長するためには労働生産性向上が重要性を増し「従来のやり方が通用しなくなってきた」と働き方改革の背景を解説。生産性(=付加価値/労働時間)向上には、イノベーションで付加価値を高める分子の足し算と、効率性を高めて労働時間を減らす分母の引き算の二通りの手段があり「労働時間を効率化するだけでなく、成果を生み出す時間に変えて付加価値を創造することで、足し算と引き算の両方に取り組むことが本当の働き方改革」と強調。「AI、ロボティクスなど新しいテクノロジーがどの領域に優位性を発揮するかを見極め、効率化で生み出した時間を、現在の延長線ではなく、『将来、こうありたい』と望む働き方を描くことに充てていただきたい」と訴えた。