「Amazon SaaSストア」の可能性 クラウド上でオンラインソフトウェアを提供

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Amazonは日本でスタートして18年目を迎え、現在、取扱商品数は数億種類にまで拡大している。大きな数字ではあるが、決して拡大ありきではない。創業者のジェフ・ベゾス氏が当時、レストランのナプキンに書きとめたAmazonのビジネスモデルに沿って、日本の顧客や取引先など多様なステークホルダーのニーズに応え続けてきた結果だ。今年5月にオープンしたオンラインソフトウェアを専門に販売する「Amazon SaaSストア」でも、そのモデルは変わらない。Amazon SaaSストアが広げる可能性について話を聞いた。

創業時からのビジネスモデルが成長の要
顧客満足につながる品ぞろえの強化が起点

創業者ジェフ・ベゾスが書いたAmazonのビジネスモデル。品ぞろえの増加が、顧客の満足度向上や販売量の増加、売り手の増加をもたらす。そうした成長が、低コスト構造や低価格での商品提供につながり、顧客の満足度がさらに上がるという成長戦略だ
アマゾンジャパン
バイスプレジデント
村井 良二

アマゾンのビジネスモデルでは、企業理念「地球上で最も豊富な品ぞろえ」を起点とした成長戦略が表現されている。まず、「品ぞろえ」を増やすことで、「顧客満足度」が高まり、「売り手の数」の増加につながる。そうした「成長」が、「低価格」での商品提供、さらなる「顧客満足度」の向上を可能にするという考え方である―。

アマゾンジャパン バイスプレジデントの村井良二氏は「現在でもそのコンセプトに変わりはありません。このビジネスモデルの根底には『お客様の満足』があります。お客様のお困り事は何なのか、何を提供すれば喜んでいただけるかを真剣に考え、愚直に実現してきた結果が現在につながっていると考えています」と語る。

アマゾン ウェブ サービス ジャパン
テクノロジーパートナー部長
阿部 泰久

品ぞろえを支える商品カテゴリーの拡充もこのビジネスモデルにのっとったものだ。日本では書籍の販売からスタートしたが、以後、食品・飲料やファッションなどへと広がり、いずれも急成長している。また、電子書籍リーダーの「Kindle」、日用品をワンプッシュで注文できる「Amazon Dash Button」なども日本に定着した。

「アマゾン ウェブ サービス(AWS)もお客様の『お困り事』にお応えするサービスです。日本においてもすでに10万社以上のお客様にご利用いただいています」と、アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)テクノロジーパートナー部長の阿部泰久氏は説明する。

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