営業改革 Summer'18 Sales Summit 稼ぎ続ける最強の「組織」と「仕組み」づくり
オープニング
セールスフォースの田崎純一郎氏は、セミナー申し込み時のアンケート結果から、参加者の企業の8割が営業改革プロジェクトの準備または進行中であること、現在の営業担当の教育、営業戦略の抜本的見直しの優先順位が高いことを示し「皆さんの企業の営業部門をどう改革するかをテーマに、改革のビジョンと実践事例を伝えたい」と述べた。
デジタルが変革する未来の「営業」
〜多様化するマーケティングをどう営業に取り込むのか〜
ボストン・コンサルティング・グループの高部陽平氏は、「デジタル技術によって、データ入力・生成に人が介在する必要がなくなり、さまざまな壁を越えることが可能になっている」と指摘。企業は「部門・会社・業界横断的な取り組みを行い、新しい事業をスピード感を持って進める必要がある」と述べた。営業を進化させるため、チャネル横断での顧客接点最適化や、データによる行動/需要把握、社内データ基盤の整備など営業自体のデジタル化を提唱。開発、マーケティング、営業の各部門間の連携を強化し、生涯価値や購入段階に応じて顧客をターゲティングして、営業活動の質と量の配分を最適化することを求めた。「横断的な取り組みと評価制度で、営業組織は変わる。仕事のやり方を変え、データ活用を進め、組織・人材も含めた全面的改革を行えば、パフォーマンスは1・5倍程度向上する」と述べた。
自律型/共創型人財が牽引するデジタル時代の
価値創造モデル
独立系コンサルティングファーム、シグマクシスの植村ルミ氏は、従来の「バリューチェーン型」に代わる、デジタル時代の「共創型」ビジネスモデルについて語った。事例として、同社が実現したドキュメント自動入力AIプラットフォームを紹介。ドキュメント上のデータを自動入力して業務効率化したいという顧客の相談をきっかけに、AIの学習データを持つユーザーをパートナーに加えて、共創を実現した。また、食とテクノロジーを組み合わせて、社会課題を解決するというビジョンを掲げた「スマートキッチンプログラム」では、ビジョンに共感したメンバーを社内外から集めてエコシステムを形成、スマートキッチンサミットジャパンを開催している。ただ、共創は一朝一夕には実現しないとして、まず風土づくりから行うことを提案。「一社で考えられることには限界がある。さまざまな人を巻き込むことを選択肢にすべきです」と訴えた。