Hybridな知見が社会に必要とされている 「会計」・「税務」・「ファイナンス」を複合的に学べる環境と、効率的な学習を可能とするコーチングがキャリア価値(稼ぐ力)を最大化する。
ハードな論文指導で社会人を鍛える
「過去の論理体系を土台としてサムシングニューが求められる学術論文は、レポートとはまったく異なるたいへんつらい負荷を克服しなくてはなりません。実際、2年間で論文の完成に至らず、学位に届かない学生が、どうしても3割程度出てしまいます。しかし、ここを緩めることはできません」。
先行研究を徹底的に読み込み、そこから自分なりのアプローチで新たな論理を創造する。たとえば税理士としてクライアントの相談を受ける場面を思い浮かべて欲しい。理論と言う他人の思考回路にどっぷりとつかってからオリジナリティを発揮するという訓練は、相手の課題や環境に共感を寄せながら最適な解を差し出す能力を涵養するはずだ。
会計や税務、ファイナンスのプロフェッショナル、または起業を目指すにせよ、こうした技能は稼ぐ力の基盤になるだろう。その上に、それぞれの目的やキャリアプランに合わせ、最新の実務からアカデミックな領域に至るバランスの取れた科目群から、幅広く深い知と実践のための方法論をビルドアップしていく。そうして磨き上げられた力は個人の競争力を高めるだけではない。そんなプロフェッショナルがチームに一人いるだけで組織に刺激を与えるだろう。
学生にハードな負荷をかけ、鼓舞する会計ファイナンス研究科は、武見教授へのインタビュー編にある通り、自身が科長を務める研究科を外からの厳しい視線にも同時にさらしてもいる。
社会人学生への配慮から自らのブラッシュアップまで、千葉商科大学の会計ファイナンス研究科はここまでやるからこそ、ややもすれば影が薄くなる会計大学院全体の中で、現在ある強い存在感を獲得したのだと納得できる。