妹2人に「ブス」と無視され続けた姉の人生 尼神インター誠子は、こうして芸人になった

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ハーフ顔で美人の妹たちは、よくイケメンの彼氏を家に連れてきて、4人仲よくワイワイ盛り上がっていた。

「いつだったかなあ、たまたま妹の彼氏とリビングで2人きりになったことがあったんだけど。彼氏はひと言も口をきかずに、私の顔を見てずっと爆笑しているのね。妹から話を聞いていたんだと思います。その時期は、家にいるのがつらかったけど、妹たちに無視されていることは、親にも友達にも誰にも相談できなかった。できることは、妹が新しい自転車を買ってもらったときに“チャリの鍵、なくせ!”とか、ちっちゃな不幸をこっそり願うくらい(笑)

いつか妹より女として幸せになる!

妹に対するコンプレックスは徐々にバネになっていった。

「絶対にイケメンと結婚して、女として妹たちよりも幸せになる。それが私の支えになった」

ブスな女が、人生の大逆転を図るにはどうしたらいいのか。その答えが、女芸人。

誠子(せいこ)/尼神インター(ボケ担当)。1988年生まれ・神戸市出身。高校3年のときに『M‐1グランプリ』を見て「進学して勉強してもイケメンとは付き合えないが、芸人なら付き合える」と、お笑いの世界に飛び込む(撮影/森田晃博)

「ブスだって自分を輝かせられる。お金も稼げるし、うまくいけばドラマに出て、俳優さんと知り合える可能性もある。すっごい美女とさんざん付き合って、もう美人には飽きたころに、性格のよい私に気づいて、結婚ってことだって……(笑)」

ちなみに今、夢想しているのは高橋一生さんだそう。

「こうやって元気に“恋愛するぞ宣言”できるのは、妹たちのおかげなのかなぁって最近、思うんです。妹がおらへんかったら、芸人にもならなかったろうし。モチベーションになっているので感謝してるんですよ」

妹たちはブレイクしつつある誠子を見て、態度を少し変えてきたという。

「チュートリアルの徳井さんや、さんまさんに会わせてと勝手なこと言うので“紹介できるように、もっと頑張るわ”と答えています。“紹介なんかするかぁ!”って啖呵を切ってみたいけど、言えへんねん!(笑)」

妹たちとの今後の付き合いについて尋ねてみると、

「芸人として成功して、女としても幸せになったら、仲よくなれるんちゃうかな。そのとき、もし妹が困っていたら全力で助けられると思う。そんなことがあればだけどね」

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