エイベックスがベンチャーを支援する理由 ヒットの創出と業界の活性化に向けて
最初に登壇したのは、InstaVR代表取締役社長の芳賀洋行氏。最高品質のVRを提供することを目的にビジネスを起業した。すでに世界1万社で採用されており、大きな強みは高い技術力に加え、低コスト・短期間の納期にあると芳賀氏は自らのビジネスを説明した。音楽ビジネスも「音源から体験」へシフトしているとして、松浦氏や小室氏も大きな関心を示していた。
次いで発表したのは、ファッションのテクノロジー企業を標榜するSTYLERのCEOである小関翼氏。ネット上でファッションが検索されにくいことに着目し、ユーザーのニーズがリアルタイムで表示される場を提供するビジネスを始めた。目指すは、拡散力のあるファッションメディアとネット上で影響力のある販売員を誕生させることだ。小室氏からはアーティストの立場から、「作品コンテンツに転換することは可能か」などの質問が出た。
エンターテック系ベンチャーが次々アピール
このイベント唯一の女性起業家として登場したのは、Coupe代表取締役社長の竹村恵美氏。サロンモデル検索サイトを通じて、美容師にサロンモデルを紹介している。現在までに約5000人の美容師と約2600サロンで利用されており、さらに企業向けビジネスとしてサロンモデルをインフルエンサーとしてキャスティングしているという。「個人がメディアになる時代をつくりたい」と抱負を語った。
次に登壇したのは、スポーツエンタテインメントアプリ「Player!」を展開するookami代表取締役社長の尾形太陽氏。リアルタイムで喜びを分かち合うことを目的に、モバイルだからできる新しいライヴ体験を提供するビジネスを拡大させることを目指しており、エイベックスとの具体的な提携スタイルを複数提案するなど積極的な姿勢を示した。
大学院を中退し、自宅に閉じこもっていた経験から、1人用から数千人規模まで幅広く“バーチャル部屋”を提供しているのが、クラスターFounder&CEOの加藤直人氏。「VR×ライヴイベントでエンタテインメントビジネスを加速させたい」と、トークショーレベルのイベントからコンサートまで、ユーザーが幅広く楽しめるビジネスの可能性を提案した。