クックパッド総会で株主が突き付けた「不信」 お家騒動で株主置き去り、株価は1年で半値に

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株主総会の参加者は昨年から半減、経営陣へは厳しい質問が相次いだ(記者撮影)

「酷いものだった。すぐにでも(所有する株を)売ろうと思った」――。3月23日に開催された、レシピサイト最大手・クックパッドの定時株主総会。閉会を待たずに会場を後にした男性の株主は、そうつぶやいた。

1年前に勃発した“お家騒動”の影響で、社長交代、経営方針の大転換、子会社の大量売却と、混迷ぶりが際立つ同社。直近では、社外取締役候補にコンサル会社マッキンゼー・アンド・カンパニー出身のキャリア経営コンサルタント、伊賀泰代氏(覆面の人気ブロガー、ちきりん氏の“中の人”として広く認識されている)が選任されたことにも賛否の声が上がった。一方で、ここ数年の業容拡大を牽引してきた穐田誉輝(あきた・よしてる)前社長は取締役を外れ、同社の経営から完全に退くことになった。

1年前には1株2000円を超えていたクックパッドの株価は、足元では1000円を割り込み、2014年来の低水準まで落ち込んでいる。この先、クックパッドはどこへ行こうとしているのか。経営陣のコメントに注目が集まった総会だったが、冒頭の株主は「われわれに対する誠意が感じられなかった」と話す。

お土産は廃止、録音・SNSの実況禁止

クックパッドの本社が入居する恵比寿ガーデンプレイス内、ザ・ガーデンホールで開催された今年の定時株主総会には、313人の株主が出席した。

昨年の657人から参加株主が半減した要因には、同社の総会のちょっとした名物になっていた「お土産」が廃止されたことも挙げられるだろう。昨年まではお茶漬けセットやパンケーキミックス、同社発刊のレシピ本など、料理に関連するお土産が振る舞われたものの、今年は「総会に出席できない株主様との公平性を勘案して」廃止する旨が、3月初旬に送付されている株主招集通知に記載されていた。

一方、今回の総会で株主一人ひとりに渡されたのは「NOTICE 株主総会運営事務局からのお願い」と書かれたペーパーだ。携帯電話や喫煙に関する注意事項が記されているのに加え、「株主総会中の撮影・録画・録音・およびSNSへの投稿はご遠慮ください」と、念を押す記述も見られた。

総会は定刻通り10時に開始。監査・事業報告と決議事項の説明が終わると、12時8分の散会まで2時間近く質疑応答が続いた。30人の株主が質問に立ったが、複数回にわたり強調されたのは、昨年来の騒動や経営に対する“不信感”だった。

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