2位は日本生命保険1922人(うち女性1582人)。一般的に育児休業がもっとも多いと考えられる30代女性社員は12418人。仮に女性取得者1582人の80%(1265人)が30代とすると10人に1人が常に育児休業で職場を離れている計算になる。
入れ替わりが多いため、スムーズな職場復帰ができなければ職場全体の戦力は落ちてしまう。そこで、同社は短時間勤務やフレックスタイム、育児サービス費用の補助、病時保育機関との業務提携など幅広い支援制度で育児と仕事の両立を応援している。
最近は女性だけでなく、全社員(7万519人)の10.4%(7321人)と少数派である男性の取得にも力を入れる。「男性職員の育児休業7日程度取得」を目標に掲げ、2013年504人、2014年264人、2015年340人と3年連続で100%取得を達成。もっともほぼすべてが1週間以内で「始まったばかりの状態」とも言えるが、第一歩としては評価できる。
3位は日本電信電話(NTT東日本・西日本など主要会社を含むデータ)で1632人。うち女性が1574人と96.4%を占める。育児休業は生後満3歳まで可能。さらに産休・育休中に自宅から社内のサーバーへアクセスできるなど会社との一体感が継続できるよう配慮している。休職前後の上司やダイバーシティ推進室との面談やキャリア形成研修も実施し、スムーズな職場復帰を後押しする。
4位はみずほフィナンシャルグループの1425人(女性943人)。育児休業は子が2歳に達するまで取得できる。さらに、上司による休業前・休業中・復職前・復職後面談の実施や自宅で学習可能なeラーニング講座の提供なども実施する。
上位企業は職場復帰がしやすい環境づくりが進展
育児と仕事の両立に向けたノウハウ提供や社員間ネットワーク構築のための「両立者支援セミナー」「ダイバカフェ」「育休者サロン」等の開催といった積極的な活動を行っている。育児休業復職率は2013年度の91.1%から2015年度98.1%へ7ポイント増と職場復帰がしやすい環境がより進んでいるようだ。
5位は三井住友フィナンシャルグループの1262人(開示は三井住友銀行)。このうち女性は796人で育児休業取得率は96.6%。保育園に入園できない場合、最長2歳まで可能な「育児休業」、結婚や配偶者の転勤等にあわせての「勤務地変更制度」、年間10人前後が雇用されている退職者再雇用制度など充実した制度が整っている。
6位は第一生命保険ホールディングス1143人(うち女性が1007 人)。 妊娠中および出産後1年以内の女性職員が体調不良や健康診査等の通院が必要な場合、1カ月につき5日のマタニティ休暇を認めている。
以下、7位ファーストリテイリング1007人(未回答、CSR報告書等からの情報)、8位東京海上ホールディングス860人(取得率99.7%)、9位SOMPOホールディングス831人(同99.6%)、10位明治安田生命保険810 人(同95.9%)と続く。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら