グローバル経営支援セミナー トルコ編
トルコ経済の現状と投資の"魅力"
~日本企業の対トルコ投資の最新動向と"実務"~
【講演Ⅲ】「トルコの物流事情」
桑原氏は、黒海、地中海の間のマルマラ海に面した西部イスタンブール近郊の港を中心とするコンテナ取扱量を伸ばす海上輸送、EUや中東、ロシアなどに向けた陸上輸送、96カ国に乗り入れるトルコ航空のネットワークがあり、近くイスタンブール第3空港建設が予定されている空輸など物流について説明。輸入通関手続きにおけるトルコならではの留意点や今後のインフラ整備など物流関連の最新ニュースを解説した。また、トルコ駐在が長い桑原氏は「トルコ人は概して誇り高く〝血が熱い〟ことを尊ぶ。握手の際はガッシリ、堂々とすることが重要だと思う」と述べた。
【講演Ⅳ】「トルコ進出―フロンティアを切り拓く」
ダンロップなどのタイヤブランドを持つ住友ゴム工業は、内陸部、首都アンカラ近郊のチャンクル県に進出を決めた。日系企業も少ない内陸部への立地について、清水氏は、アンカラに近い場所にもかかわらず、法人税2%(通常20%)の減税、社会保険料10年間補助、工業団地の土地100万平方㍍の無償提供など高いインセンティブが提供されたことなどを理由に挙げた。現地法人は地元タイヤ卸最大手、AKO社と合弁で設立し、相手の販売網、労務管理ノウハウも期待できる。交渉に当たった清水氏は「交渉はタフだが、日本人的な〝気持ちで通じる〟部分もある」と語った。