注目浴びる「路面電車」、実は非効率だった!

全国のLRT導入ムードに暗雲も

松山市内を走る伊予鉄道の路面電車。両脇に一般自動車や路線バスが往来する

都市の道路上に敷設されたレールの上を走る路面電車は、鉄道のなかでもひときわ注目を浴びる存在だ。その度合いは蒸気機関車や寝台列車に匹敵する。

かつては都市の交通機関として人々の移動を支えてきた路面電車も、1960年代から1970年代にかけて多くが廃止となってしまった。それでも1980年代以降、路面電車は何度か見直され、低床式の高性能車両の導入、それに一部の都市では路線の延伸が実施されている。

近年になって路面電車をLRT(Light Rail Transit、低床式車両を活用した交通システム)へと転換させようとする動きも見られる。しかし、全体的な傾向としてみれば路面電車は旧態依然のままであり、21世紀の都市にふさわしい姿へと変化を遂げていない。

路面電車は自転車よりも遅い

路面電車が停滞気味となっている理由はいくつか挙げられる。

鉄道・軌道全体やJR旅客会社、大手民鉄はもとより、多くの都市で路面電車廃止後に整備された地下鉄、それから路面電車と同等の輸送力をもつ新交通システム(ゆりかもめなど)やモノレール、トロリーバスと比較しながら検証していこう。

最初の検証項目は速達性だ。路面電車という乗り物は道路上をのんびりと進むというイメージをもつ。運転区間の距離を、停車時間を含めた所要時間で除した「表定速度」は新交通システムやモノレールと比べると著しく低い。

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