日経平均、現実味を帯びる1万7000円割れ

市場には株価浮揚の材料が見つからない

独フォルクスワーゲンのヴィンターコーンCEOは辞意を表明。世界の自動車株への影響はどの程度になるのか・短期的な下落で済むのか(写真:ロイター/アフロ)

日本がシルバーウィークの5連休を楽しんでいる間、世界の株式市場が下落基調を強めている。23日のNYダウ(ダウ工業株30種平均)は続落、前日比50ドル安の1万6279ドルで取引を終えた。突如発覚したドイツのフォルクスワーゲン(VW)の不正問題やFOMC(米連邦公開市場委員会)での決定に対する失望が尾を引いている格好だ。筆者が指摘している中国経済への懸念もあり、株価浮揚の材料を見つけるのが困難になりつつある。

「好転する」兆しのない原油価格

9月16・17日のFOMCについての解説や、それに対する市場の反応についてはすでに報じられているので、ここでは深入りしない。だが、今回のポイントはFRBが金融政策決定プロセスについて、「真の独立性」をほとんど放棄したことにあるのではないか。

つまり、イエレンFRB議長はハト派とはいえ、すでにかなり前から「年内利上げ」を宣言している。これを撤回することは、FRB(米連邦準備制度理事会)の信任失墜に直結する。したがって、現時点ではかなり困難になりつつある年内利上げの可能性を依然として維持しながら、胸の内は「早く世界経済が改善し、利上げできるようになってほしい」と願っているに違いない。

問題は世界経済だけではない。インフレ率の低迷もある。インフレ率に大きな影響を与えているのが原油価格だが、その原油市場が好転する兆しがない。もちろん原油価格が「運よく」上昇すればその限りではないが、このままだとインフレ率の上昇はありそうもない。とすると、FRBの「デュアル・マンデート」(2つの委任された権限)である「雇用とインフレ」についての目標達成はあり得ない。

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