ちなみに、このwaitという単語。待ち合わせなど、実際に「待つ」ときに使うのは構わないのですが、「電話を待つ」ときには使わないようにしましょう。I’ll be waiting for your call.は文としては間違いではないのですが、電話の前でほかに何もせずにじっと待っているような感じがします。「お電話お待ちしております」と言いたいときには、I’m looking forward to hearing from you.やI’m looking forward to your call.の方が自然です。
「今」じゃないでしょ?
企業研修では、会話実践やプレゼンテーション練習ということが多いので、複数の人の中で発言の機会をつかんでいく練習をしたり、人の意見に対してコメントしたりする練習のために、グループでの集合研修をお勧めすることが多いです。
それでも、個人的な弱点補強のために、マンツーマンのレッスンを行なうこともあります。とあるIT企業のタロウさんも、週1回の集合研修と併行して、週1回のマンツーマンレッスンを課されたひとりでした。学生時代から英語が苦手だったというタロウさん、集合研修では中級者に囲まれて、ひとりだけ初級レベル。普通の方なら臆して発言できなかったりするのですが、ほかの方に負けないくらい積極的に発言してくれていました。このタロウさんとの初めてのマンツーマンレッスンでのことが、今でも印象に残っています。
初回のレッスンではよくあることですが、ウォームアップも兼ねて、自己紹介や仕事のことを話してもらいます。このときに、タロウさんが現在進行形を多発。これが、先ほどの「~ている」の直訳だったのです。
まずここでの「住んでいる」「働いている」「残業している」ですが、これは普段行なっていることですので、英語では単純現在形を使います。ここで現在進行形を使うと、「今行なっている」ということに焦点が当たります。実際に今も行なっていますので、文としては間違いではないですし、大きな誤解もないと思いますが、わざわざ進行形にすることで、「今」を強調したいのか?と思われる可能性があります。「お住まいはどちらですか」「今は横浜に住んでいます」みたいに聞こえなくもないのです。
「前は違うところに住んでいたの?」「これから引っ越すの?」と気になりませんか。「部署はどちらですか?」「今は営業部ですよ」も同じですよね。「今は毎日残業しています」というと、通常はしていないけど「今だけ」しているみたいですよね。タロウさんには、現在形で言いましょうとお伝えすると、すぐに納得していました。
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