iPadとiPhoneあなたならどちらを先に売る?

イノベーションの上手な届け方・伝え方

iPadを先に売り出していたら、ここまでの成功はなかったかもしれません(撮影:尾形文繁)
「画期的な新商品をつくろう」「今までなかった斬新なサービスを」
新しい市場を求めて、会社はこうしたハッパをかけてくる。「画期的」で「斬新」なアイデアが簡単に出てくるわけねぇだろう!と思っている方も多いだろう。
シートを埋めたら、アイデアが生み出され、そのアイデアをビジネスモデルに仕上げることができる。しかも、そのシートを使って、出資を受けるビジネスが続々と誕生している。そんな夢のようなシートがあるとしたらどうだろうか。
自身が不動産事業の立ち上げ・売却を経験し、野村総合研究所で数々の独立起業・社内起業の支援、新商品・新サービスの開発に携わった山口高弘氏は、著書『アイデア・メーカー』の中で、そのシートを紹介している。
本連載では、そのシートの考え方の根幹である「アイデアの作り方」と「ビジネスモデル設計スキル」を、3回に分けて解説してもらう。

iPhoneとiPadはどちらを先に売るのが正解だったか

みなさんにひとつ質問です。iPhoneが発売された2007年以前にいると、考えてください。

「iPhoneとiPad、どちらとも開発できるとしたら、どちらを先に売り出しますか?」

企画シートを埋めれば、アイデア、ビジネスモデルが完成していく。このシートから生まれたアイデアで出資を受けるビジネスが続々、誕生! アイデア、ビジネスモデルを創り出す「型」を身に付けるための教科書+問題集。画像をクリックするとアマゾンのウェブサイトへ異動します。

Appleは2007年6月に米国で初代iPhoneを発売し、その後、1年ごとにiPhone 3G、iPhone3GSと後継モデルが続いた後、2010年4月に初代iPadを発売しました。こうしたことから多くの人は、iPhoneを拡大させたものがiPadであると思っています。しかし、実際には、iPadを縮小したものが、iPhoneだったのです。

2010年のAll Things Digital Conference(通称D Conferenceと呼ばれ、IT企業の経営者や注目人物が登壇していたカンファレンス)の中で、スティーブ・ジョブズは、テクノロジージャーナリストのウォルト・モスバーグとカーラ・スウィッシャーに対して、開発自体は「実はタブレットのほうが先だった」と語っています。

どうして開発と世に送り出される順番が逆になっているのでしょうか。ジョブズは、同じカンファレンスの中では、タブレットに開発者が慣性スクロールなどを載せてきて、「携帯電話が作れる」と気づいたとのみ語っています。

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