元フジアナ・内田恭子さんが「20代に送るエール」 20代の決断が一生を決めるわけではない

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(写真:Woman type編集部)

実は、教育は関心がある分野でもありました。

育児って悩み続けることの連続だと思います。一つのステージが終われば新しい悩みが生まれ、常にたくさんのことを考えさせられる。

二人の育児をする中で、「本当に子どもにとって良い教育とは何だろう」と強く考えるようになっていたんです。

ですから、今後はできるだけ多くの園に足を運び、プログラムを見学し、現場の先生のお話を直接聞きながら、今の時代に求められている教育の在り方を考えていきたいと思っています。

実際に現場を回ってみたら、男性の先生が多いことに驚きましたね。例えば南青山のキッズガーデンは先生の4割が男性です。

自分たちの面倒を見てくれる先生に女性も男性もいれば、「子どもの面倒を見る人=女性」ではないことが子どもたちにとっても明らかです。 

当社は経営陣の約4割が女性ですが、現場と経営の双方にダイバーシティがある重要性を早速実感していますね。

最短距離ではなく、寄り道するから新たな扉が開ける

アナウンサーにマインドフルネストレーナー、Kids Smile Holdingsの社外取締役と、「活動の幅が広い」と言われるのですが、実は私の中では全てがつながっています

アナウンサーは人の話を聞き、それを伝える仕事であり、マインドフルネスもまた人の話に耳を傾けることが大切。

そして、マインドフルネスに関心を持った背景には「教育」があります。

 (写真:Woman type編集部)

私は小学5年生からアメリカで育ったのですが、小学校にはスクールカウンセラーが常駐して、生徒全員に定期面談の機会がありました。言葉の違いに苦労をしていた当時の私にとって、カウンセラーの先生との面談は癒やしの時間で。

一方、日本では「カウンセリング=問題がある時に受けるもの」という考え方が主流で、問題を自分の中で抱え込み、精神状態が悪化してしまうことも少なくありません。

そんな自身の体験もあって、以前から心理学に興味があり、コロナ禍で臨床心理士を目指して大学院に行く準備を進める中で出会ったのがマインドフルネスだったのです。

私は直感で動く人間なので、「これだ!」と。

これまでも計画を積み上げるというよりは、直感やイメージ先行で行動してきたように思います。

臨床心理士になろうと思ったのも、将来の自分をイメージした時に、大きな椅子に座って「今日はどうしたの?」と患者さんの話を聞く、海外のドラマに出てくるようなおばあさんがパッと頭に浮かび、「こういうおばあさんになりたい!」と思ったから(笑)

結果として今は全く違う道を歩んでいますけど、取りあえず動いてみると新たな扉がどんどん開いていくんですよ。

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