『NARUTO』で考える、「努力よりも才能」?

『少年ジャンプ』における「努力」の系譜

 みなさんはこの1年、どんな努力をしましたか? マンガを題材に、「努力」を考察する短期連載を3日連続でお届けします。1日目は『NARUTO -ナルト-』です。

努力キャラ、ガイ先生の活躍

『NARUTO -ナルト-』

『少年ジャンプ』に1999年から連載を続けてきた岸本斉史著『NARUTO -ナルト-』が終わった。私もずっとこの大人気マンガを愛読してきたので、寂しい。

このマンガは、落ちこぼれの少年忍者ナルトが、友人、師匠、そして強敵との戦いを通じて里の長である火影を目指す物語である。忍者ものは少年マンガの古くからの定番だ。さまざまな忍者がそれぞれの忍術を駆使して戦い合う姿は、少年ならずとも楽しめる内容である。

数々の忍者が登場する中で、私が最も好きな人物は、マイト・ガイ先生である。彼は、はじめ忍者学校の先生として登場する。暑苦しい熱血、いつでも努力、好きな言葉は「青春」という、今の世の中では受け入れられないキャラクターであるが、私は、「努力」の価値を体現するこの人物が好きであった。

そもそも、ガイ先生は、忍術・幻術の才能がなかった。それゆえ、体術に特化した圧倒的な努力を続けて一流の忍者になったのだ。

しかし、ナルトの師匠のカカシ先生が大活躍なのに比べると、カカシと良きライバルであるガイ先生の活躍する場面が少なかった(干柿鬼鮫との戦いはあるが)。若いころから天才少年で、父親もエリートであるカカシと比べると、少年時代には忍者学校に補欠合格というガイ先生は、その暑苦しい熱血キャラもあって、読者からも低く見られていたのではないか。

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