若者に選挙は「無理ゲー」じゃないか 政治への関心なんていくら高くても…

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東洋経済オンラインに集いし労働者、学生諸君!「若き老害」こと常見陽平である。前回に引き続き、若者と政治の問題に関して超絶意識の高い慶大生、青木大和くん(写真右)との対談をお届けする。
若者が政治に関心を持つのは総論、良いことだが、持ったところで、無力感があるのではないかと思うわけである。今回も若き老害パワー炸裂!意識高い学生の魂を蹴り上げる!

対談の第1回「政治に超熱心な意識高い慶大生に会ってきた」はこちら

一票の格差、世代人口の違い

常見 青木くんは「1票の格差問題」ってどう思う?「一人一票実現国民会議」(http//www.ippyo.org/)というサイトで計算できるけど、計算すると私が住んでいる東京都墨田区では衆議院選挙が0.55票、参議院選挙が0.22票なワケ。

私も若い頃、それなりに政治に関心はあったのだけど、政治に対する無力感は正直ある。なんだかんだ言って支持母体あって、加えて1票の格差もある。若者の政治参加は、就活以上に「無理ゲー感」がないかな?

青木 一つ気がついたのですが、僕は今年20歳になったのですが、まだ投票に行ったことがないんです(笑)。行けるとすると来年(2015年)4月の統一地方選です。票を投じたことがないので、まだその無力感がわからない。

常見 ・・・そうか。でも1票の格差問題自体はどう思う?

青木 問題だとは思います。抜本的な解決案はないですよね?

常見 一つの答えは、選挙制度を変えてくれる政党、政治家を選ぶことかな。

青木 政治家は変えたがらないと思います。政党関係なく、議席を守りたいので、根本のルールは変えたがらないでしょう。

常見 頑張っても無駄だというのは、就活同様、絶望しない?いや、まだ就活の方が努力でなんとかなる部分があると思うんだ。

私は高校から大学の前半は岩波・朝日文化という真っ赤に燃える左翼文化にどっぷりつかり、それこそ毎月『世界』を図書館で読んでいたりしたわけ、こう見えてもね。高校の進路アンケートに阻害とか、抑圧とかそんな言葉を並べる、困った高校生だった(笑)。でも、結局、若者がいくら政治に関心を持ったところで世の中変えられない、だったら具体的な企業活動で変えてやろうと思ったわけ。

社会学部から商学部に転学部して、ビジネスの世界に行ったのもそういう理由があるかな。結局、33歳で著者デビュー、38歳で大学院に入り直し、本格的に論者として活動を始めたのだけどね。

青木 なるほど・・・。

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