他人のモノが欲しくなる!?物欲刺激SNSの驚き

モノ情報サイト「Sumally」が狙う、新コマース戦略

 博報堂ケトル共同CEOの嶋浩一郎が、今、注目する広告・マーケティング業界の最新事例に迫る連載。新しい試みに挑戦する上司と部下にインタビューし、チーム作りや新しいアイデアを生み出す秘訣を聞く。
 今回、取り上げるのは、「Sumally(サマリー)」というサイトを運営するチームだ。Sumallyは、参加者が欲しいモノと持っているモノを公開し、そのアイテムに「want(欲しい)」と「have(持っている)」の情報を付加することによってつながるサービス。電通の社員や雑誌『GQ JAPAN』の編集者などの経歴がある山本憲資氏が、2011年9月にローンチした。
 現在のところ、約40万人のユーザーが登録し、アイテム数は約150万点、want / have数は約6000万回に及んでいる。センスに共感するユーザーをフォローすることで新たな“欲しいモノ”に出合えるほか、want / haveのデータベースから関連アイテムもオススメされる。山本氏はSumallyを「物欲刺激SNS」と称している。
 さらに、2014年4月21日からは、個人間取引(C2C)機能「Sumallyマーケットプレイス」を追加した。ユーザーが出品すると、そのアイテムをwantしているほかのユーザーに通知されるなど、これまでにないコマースの形を提示し、注目を集めている。
 社内にエンジニアを多数抱え、理系の視点と編集的な文系の視点とを織り交ぜながら、“モノとの出会い”の変革にチャレンジするSumally。新時代のコマースは、どのように進化していくのか。CEOの山本憲資氏と、プロジェクトマネジャーの日下部康介氏に話しを聞いた。
モノとの新しい出会いを演出するSumally。個人間でアイテムを売買できるサービスもスタートした 

今回登場する上司と部下は?

山本憲資(やまもと けんすけ)●1981年生まれ。一橋大学商学部でゲーム理論を専攻した後、大手広告代理店の電通に入 社。その後、コンデナスト・ジャパン社に転職し、雑誌『GQ JAPAN』の編集者に。テック系からライフスタイル、ファッションまで幅広いジャンルの企画を担当。2010年4月に独立し、Sumallyを設立。と にかくモノとパーティが大好き。
【今回の凄腕マーケッター <上司>】
代表取締役社長
山本 憲資氏
■マーケティングのアイデアを考えるために心掛けていることは?
客観と主観を常に意識しつづけること。
■座右の本は?
辻静雄の伝記本である『美味礼賛』(文春文庫)。最高の起業ストーリーだと思う。

■好きなテレビ番組とその理由
NHK『クラシック音楽館』。日曜夜にうとうとしながらクラシックを聞く時間は至福。

■参考にしているwebサイトは?
amazon.com。戦略が模範的で、すばらしい。

■マーケティングを一言で表現すると?
適切なターゲットに適切なアプローチを。

 

日下部康介(くさかべ こうすけ)●1982年生まれ。一橋大学商学部を卒業後、株式会社ミスミに入社。FAメカニカル事業部にて、数十垓(兆の1000万倍)に及ぶ膨大な商品数を提供するEC サイトの運営リーダーに最年少で着任し、データ分析・進捗管理などで辣腕を振るった。2010年のSumally設立時、大学の先輩であるCEO山本に誘 われ参画。以降、データアナリストとして、Excel・Access・Amazon Redshiftをフル回転させる日々
【今回の凄腕マーケッター <部下>】
プロジェクトマネージャー
日下部 康介氏

■マーケティングのアイデアを考えるために心掛けていることは?
一人ひとりのアクションが積み重なって数字ができていることを意識して分析。ピントのあった施策を打ち続けること。
■座右の本は?
三枝匡の3部作:『戦略プロフェッショナル』『経営パワーの危機』『V字回復の経営』主人公が私のロールモデルです。
■好きなテレビ番組は?
NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」
■参考にしているwebサイトは?
growth hack japan」(グロースハックジャパン)。他サービスの事例がわかりやすく紹介されているのでチェックしています。
■マーケティングを一言で表現すると?
お客様のニーズにプロダクトとコミュニケーションをチューニング。 
次ページ電通→編集者→起業家へ、続く”モノ”への想い
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