「アマゾンの薄利多売は真似できない」

AWS担当上級副社長にクラウドサービスを聞く

「アマゾンの中には確立された強力な理念がある」と語ったアンディ・ジャシー上級副社長。
世界最大のショッピングサイトであるアマゾン・ドット・コムが手掛けるクラウドサービス、アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)の快走が続いている。米国では昨年6月、米中央情報局(CIA)のクラウド案件を受注し話題になるなど、政府機関の利用も増えている。日本では任天堂やNTTドコモなど大手企業の導入が広がっている。
一方、足元ではグーグルやマイクロソフトが今年に入ってクラウドサービスの大幅値下げを行い、アマゾンへの対抗姿勢を強めている。格安サービスで顧客を獲得してきたアマゾンはどう戦うのか。アマゾンのウェブサービス部門シニア・バイス・プレジデント(上級副社長)のアンディ・ジャシー氏に話を聞いた。

 

寝る前に他社のことは考えない

――最近はグーグルもクラウドサービスでドラスチックな値下げをしており、価格競争が加速している。

AWSにとって価格を変えるというのは新しいことでもなんでもない。過去42回値下げをしており、今後も同じようにやっていく。われわれにとって値下げはプロモーションの一環やメディアから注目を浴びるためものもではない。DNAに組み込まれていることだ。継続的にコスト構成を見直すことで、それを(価格に)還元する形をとっている。

――他社の値下げは意識しない、と。

私がアマゾンに入社したのは1997年だが、その当時からアマゾンの中には確立された強力な理念がある。それは「夜寝るときにいちいち競合他社のことを心配しない」ということだ。

寝るときに心配すべきなのは、自分たちの顧客に対して最良の顧客体験を提供できているか、ということだ。多くの企業は競合他社がどうだ、と気にしているが、私たちにとってつねに目の前にあって意識しているのは顧客であり、そして彼らにとって何が重要であるか。値下げだけでなく、私たちが世界的にこんなにたくさんの地域で拠点を開設してきたというのも、やはり顧客の要望に応じてきたからだ。

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