国の借金返済に、使えるおカネはいくらか

「国の連結決算」で見えること、見えないこと

「国の資産を処分すれば、増税は不要」と本当にいえるのか(経済財政諮問会議で、代表撮影/ロイター/アフロ)

3月28日に、2012年度の国の「連結財務書類」が公表された。これは、毎年度、国の一般会計と特別会計だけでなく国の業務と関連する事務・事業を行っている独立行政法人なども連結した財務書類である。

2012年度の「国の連結財務」は447兆円の債務超過

「今ごろ、2012年度の決算か?」と思われるかもしれない。確かに国の決算は、民間企業よりも公表時期が遅い。その原因は、役所の怠慢というより、中央省庁だけでなくその外郭にある独立行政法人等まで含まれ組織が巨大であることがあげられる。

それだけではない。税金が元手のおカネの出し入れは、国会で議決された予算に従って年度を区切って行わなければならないため、年度末の3月末ではなく5月末まで出納が認められており、それが終わってからしか決算を締められない。また、民間の監査法人よりもある意味で厳格な会計検査院の検査を受けるために時間を要することも、考えられる。

さて、2012年度の国の「連結財務書類」は、資産が前年度比で約40兆円増えて約822兆円、負債が前年度比で約46兆円増えて約1269兆円、資産負債差額がマイナス約447兆円と債務超過で、前年度より約6兆円増加した。表形式の詳細は、貸借対照表の概要として公表されている。

次ページ「債務超過」「前年比悪化」だけで、議論を終えるな
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
行き詰まる東電支援<br>原発最後の選択

賠償費用も廃炉費用も想定から大きく上振れし、東電支援スキームは破綻の瀬戸際。東電の発電所を売却し、その代金を賠償や廃炉費用に充て、東電を送配電会社に再編する構想が浮上。