イオンが買収攻勢か 金融で大膨張計画

イオンの動きにノンバンク業界は身構える

流通と同じような買収攻勢が金融事業でも始まるのか。

4月11日、イオングループの金融持ち株子会社イオンフィナンシャルサービス(IFS)が東芝の割賦販売子会社の買収を発表した。同社が持つ特約店・支店等の全国的拠点網を活用することで、手薄だった個品割賦事業を強化する。IFSの取締役も兼務する森美樹イオン副社長は「ソーラーや農機具などの取り扱いを拡大できる」と期待を語る。

この案件自体は株式取得額60億円と小粒だが、金融、とりわけノンバンク業界の関心は高い。イオンが金融事業でM&Aによる拡大戦略に打って出るという観測が、業界内で広がっていたからだ。

昨年9月、イオンは2016年度に金融事業で経常利益1000億円を目指すとブチ上げた。経常利益1000億円といえば地方銀行首位の横浜銀行並みの水準。同業のクレジットカード、信販最大手でも500億円台が精いっぱい。一方、イオンの金融事業の足元の実力は、業界大手に成長したカード事業、銀行子会社などを合算しても「400億円台」(森副社長)。それをわずか4年で2倍超に伸ばす、というのだから相当に野心的な目標といえる。

本業の流通では積極的なM&Aも活用して業界最大手に上り詰めたイオン。それだけに目標達成にM&Aが組み込まれているのではないか、というのが業界の見方だった。

しかし、森副社長は1000億円という数字の中に「買収は織り込んでいない」と言い切る。

確かに主力のカード事業は絶好調だ。今年度の取扱高は2月までの累計でショッピングが14%増、キャッシングが12%増。「イオンはカード業界の勝ち組」(SMBC日興証券の丹羽孝一シニアアナリスト)と外部の評価も高い。

成長を加速させるために金融事業の再構築にも着手している。

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