ママになったコギャル世代の、激しい消費欲 今、女子たちが欲しいブランド、それが「ママ」!

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小

消費意欲が全方位に

――そんなママガールたちの消費意欲は高い?

ものすごく高い。ママになることで、消費が全方位になるからです。どういうことかというと、これまでの興味範囲はせいぜい自分の洋服と美容くらいだった女性が、自分よりもかわいい、わが子という存在に出会ってしまうわけです。それでまず、子どものものにもおカネをかけたくなります。

また、家庭に入ることで、洗剤のような日用品も、かわいくてかつ、汚れ落ちとか機能性も備わったものが欲しくなる。独身で1人暮らしだったときには最低限しか必要なかった家具も、夫や子どもを持つとスケールが大きくなります。子ども部屋もかわいく飾りたくなったりして。

健康面も気にし始めると、食べるものにも気を遣うようになるかもしれません。そうやって、どんなものにもこだわりたい、全部におカネをかけたいという志向が出てくるのです。

消費する場所という視点で考えても、ママガールは全方位。デパートに行けば化粧品や洋服が欲しいし、一方で100円ショップでは簡単な調理器具などにときめいてしまいます。ただ、家計を考える身なので決して無駄遣いはしません。すべてにおいて費用対効果を考えて買う賢さも、彼女たちは持っています。

――決して経済的な余裕がある層というわけではないんですね。

おそらく世帯収入で年間500万~600万円くらいの層だと想定しています。平均以上ではあるけど、決して余裕があるわけではないというところ。ただ若い夫婦なので、だんなさんのお給料が上がって、自分もまた働いて、いずれは2人で1000万円を稼ぐ夢を持っている。自分が働くことに躊躇はないようです。

余裕がない中だからか、家事や生活そのものを楽しくできる消費が旺盛です。たとえばドラッグストアでは、価格がちょっと高めのシャンプーが売れているそうです。ボトルがおしゃれだったり、ノンシリコンだったり、そういう点が従来の家族向けシャンプーとは違っています。

柔軟剤も、多少高くても自分の好みの香りを選んで買う人が増えていますよね。もしかしたら独身時代より1カ月に買う服は1着減っているかもしれないけど、家事を楽しめるような生活雑貨にちょっとした投資をしてみようという考え方なのでしょう。

読者のほぼ100%が、ブログやSNSで発信

――自身がブログやSNSで積極的に情報発信をしているという人も多いようですね。

ほぼ100%の人がブログかSNSで日々、情報収集や発信をしています。タレントママでなくても、ママブロガーとしてファンがついているような人もいて、ママたちの情報源になっています。こういう人たちの発進力はとにかくすごい。

次ページ心はガールだが、おばちゃん的賢さも
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT