過去最重量を更新!『ゼクシィ』人気の秘密 泣く子も黙る「結婚バイブル」の、知られざる進化

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ある日、彼女の家に行ったら、机の上に『ゼクシィ』が置かれていた。さて、それを見た彼はどのような対応をすべきか――。
そんな”象徴的”な使い方をされるほど、結婚を考える日本の男女にとって、ブライダル情報誌『ゼクシィ』は圧倒的な存在感を確立している。最近は、「妄想用婚姻届」や「本物の婚姻届」など、アッと驚く付録でも話題に。広告の出稿量も増加傾向にあり、昨年12月には過去最重量を記録している。
果たして『ゼクシィ』の何がこれほど支持されるのか。女性の結婚観や結婚式に対する意識は、どう変化し、それを『ゼクシィ』はどうつかんできたのか。『ゼクシィ』流の女子のハートのつかみ方について、伊藤綾編集長に聞いた。
なぜ『ゼクシィ』は女子の心をつかみ続けるのか?(写真は伊藤綾編集長)

――『ゼクシィ』の特徴は、雑誌の常識を超越した厚さ、そして重さですよね。いつから、こんなに分厚いのですか?

創刊時は普通の女性誌と変わらなかったんですよ。でも年々、分厚くなっています。過去最重量は、昨年12月の首都圏版で、4.9キログラム(別冊や付録も含む)。本誌に入らない部分は別冊で切り出すなど、まさに製造の限界に挑戦しているところです。

あまりに重いので、大手の書店では購入してくださった方に布製の専用バッグを渡してもらっているんですよ。それを男女で片手ずつ持つのを、「ゼクシィ持ち」と言っていただいているようで。

――ほほえましいような、目のやり場に困るような……(笑)。付録にもインパクトがあります。先日の、役所に提出できる、本物の婚姻届には驚きました。ネット上では「(結婚を迫られているようで)怖すぎる」という男性陣の声も、多数挙がっていましたが……。

あれには、私たちも本当に驚きました(笑)。婚姻届には第三者の署名やハンコが必要なので、一度もらいに行ったうえでまた役所に持って行かなければならない。これがけっこう面倒なので、婚姻届が付録だったら便利じゃないかと。そういうシンプルな考えだったのですが。

ほかにも、女性が『ゼクシィ』を机に出しておいて、彼氏にサイレントプレッシャーをかけるという話もよく聞きます。どんな商品でも、作り手が想像すらしていない使われ方をすることはありますよね。

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