弱者の兵法:英語下手が英語圏で勝ち抜く策

MITの試行錯誤で見つけた、英語力の磨き方(上)

新世代リーダーは、政治経済の分野だけに求められているわけではない。科学技術の分野にも、フロンティアを切り開く人材が必要とされている。当連載では、 航空宇宙工学という切り口から、新時代のリーダー像を探っていく。MITで航空宇宙工学の博士号を取り、NASAジェット推進研究所(JPL)への転職を決めた筆者が、MITでの日々を振り返りながら、日本の理系が世界で活躍するために必要なものを語る。
オバマのスピーチを見れば、自信と謙虚さは共存できることがわかるはずだ(写真:ロイター/アフロ)

6年半もアメリカに住んでも、僕の英語はひどいものだ。子音のlとrを聞き分けられない。訛りはいつまでたっても抜ける気配がない。冠詞aとtheの正確な使い分けは一生かかっても無理そうだ。

それでも僕はアメリカにおいて、アメリカ人たちと同じ土俵で競争し、勝ち抜いてきた自負がある。MITの博士号を取った。NASA JPLの仕事を取った。昨年の国際学会では最優秀学生論文賞を取った(American Control Conferenceという制御工学で最大の学会のひとつで、約2000本の論文の投稿があり、そのおよそ半分が学生論文に該当する)。

僕がいつも心に留めているのは、野球の野村克也監督が説く「弱者の兵法」だ。つまり、強者たちがセンスや勘によって無意識に行っていることを、頭で考え意識的に行うことによって、弱者も強者に肩を並べ、打ち勝つことができるという考えだ。そうやって、契約金0円のテスト生だった野村は、王や長嶋に匹敵する大スターにのし上がったのだった。

英語にも「弱者の兵法」がある。つまり、話したり書いたりするときに、アメリカ人が感覚的に行っていることを、頭で考え意識的に行うことによって、日本人は彼らに勝るパフォーマンスを出すことができる。

本稿では、MIT在学中の6年半に僕が試行錯誤を繰り返して見つけた、話すことと書くことについての「弱者の兵法」を、5つだけ紹介したい。

次ページまずは自信満々で話す
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
行き詰まる東電支援<br>原発最後の選択

賠償費用も廃炉費用も想定から大きく上振れし、東電支援スキームは破綻の瀬戸際。東電の発電所を売却し、その代金を賠償や廃炉費用に充て、東電を送配電会社に再編する構想が浮上。