投資家が、安倍政権批判を始めるとき

円安、株高はどこかで終わる

安倍自民党の衆議院選挙大勝後も、円安、株高が続いていたが、少し落ち着いてきた。今後、円安、株高はどこまで進むだろうか。

ここで、もっとも注意しなければいけないのは、日本の有権者も世界の投資家も同じだということだ。

有権者も投資家も飽きっぽい

すなわち、両者ともに飽きっぽい。

政治においては、民主党に愛想をつかした有権者が、そのほか、つまり、自民党や日本維新の会へ流れた。しかし、有権者は、政治批判をして、政治を動かすことにより、自己の権力行使をした実感を得て満足しているから、数カ月後の参議院選挙では、与党となった自民党へ攻撃の矛先を向けるだろう。だから、安倍新政権は、一つのミスも許されず、サッカーでいえば、今回の選挙はホームゲームでも、次はアウェイのような戦いとなる。

同様に、世界の投資家は、次々と新しい材料を求める。材料とは、相場を動かす材料だ。一部のヘッジファンドは空売りを得意とするが、それ以外の多くの投資家は、売りよりも買いが中心だから、基本的には買い材料を歓迎する。だから、安倍政権誕生による、財政拡大、金融緩和の加速への期待の高まりを大歓迎し、その期待の高まりをさらに煽るように、相場上昇を加速させたのだ。

しかし、次には、さらに過激な材料を求めるようになる。

金融政策に限って議論を進めよう。投資家たちは、インフレターゲット導入、2%への目標設定、日銀法改正、今までは、この主張を歓迎し、この主張をした党首の勝利を歓迎し、それも3分2の圧勝で参議院のねじれ制約を越えたことを歓迎してきた。そして、次には、これら政策の実現を歓迎する動きを見せるはずだ。

次ページ投資家と有権者は移ろいやすいものだ
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