【作家・平野啓一郎】生成AIは人間存在を脅かすのか/ネット世界に「裏アカ」「匿名性」が必要な場面もある/メタバース内で起きる「差別」の実態と教育的価値/日常に溶け込むテクノロジーを描き続ける理由

2024年11月に公開された映画『本心』。近未来の日本を舞台に、最新技術を使って生前そっくりの母をバーチャルに”再生”させた息子が、ついに聞くことのできなかった母の「本心」を探ろうとする物語だ。

原作小説を手がけた平野啓一郎氏は、これまでもさまざまな先端テクノロジーを作品のカギとして登場させている。サイバーパンクな世界観ではなく、メタバースやAI(人工知能)が「今ある日常」にどう溶け込んでいくのか、綿密に描いてきた。

そうした作品を書き続けてきた背景や、技術進化が人々の生活・内面に及ぼす影響について、平野氏の考えをじっくり聞いた。

【タイムテーブル】
00:00 本編開始
00:30 かつての想像とは違う方向に変わった社会
01:42 「日常に溶け込むテクノロジー」を描く訳
04:05 「本当の自分は1つではない」という人間観 
07:13 メタバース内で起きる「差別」の教育的価値
08:41 「ネットは昔は牧歌的でよかった」のウソ
09:45 「裏アカ」「匿名性」が必要な場面もある
11:16 先端テクノロジーは人間存在を脅かすのか
13:49 作家活動を通して解き明かしたいテーマは 

【出演者プロフィール】
平野 啓一郎(ひらの・けいいちろう)
小説家
1975年、愛知県生まれ、北九州市出身。京都大学法学部卒。1999年、大学在学中に文芸誌『新潮』に投稿した「日蝕」により芥川賞を受賞。近年の小説作品に『マチネの終わりに』(2019年に映画化)、『ある男』(第70回読売文学賞)、『本心』(2024年に映画化)など。評論・エッセーに『私とは何か 「個人」から「分人」へ』『死刑について』『三島由紀夫論』など。

ディレクション:桑島圭佑、撮影:長良将史、照明:高木陽春、編集:橋本真吾
動画内写真:今井康一




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