38歳A.T.カーニー新代表「関灘茂」の圧倒的努力

「コンサルティングの仕事は一生飽きない」

史上最年少の38歳でA.T.カーニー日本法人代表に就任した関灘茂氏(撮影:梅谷秀司)
2020年1月1日付で、米系経営コンサルティング会社A.T. カーニーの日本法人新代表に関灘茂(せきなだ しげる)氏、38歳が就任した。神戸大学経営学部卒業後、A.T. カーニーに新卒で入社し、2014年に同社史上最年少の32歳でパートナーに就任。同じく史上最年少で代表取締役に就任した。年齢だけでなく、新卒入社の日本代表も初めてだという。いったいどんな人物なのか。

「自分のため」には頑張れない子だった

関灘氏は、1981年に兵庫県神戸市で生まれた。中学2年のときには、阪神・淡路大震災で被災した。関灘氏の自宅も家族も無事だったが、すぐ隣の区画は被害が大きかった。そこには多くの友人や知人たちが住んでいた。

「隣の区画は、1階が潰れて家の2階が落ちてきていたりと、かなり悲惨な状況でした。加えて、火事です。水が出ないから消火ができない。焼けていくのをただ見つめるしかありませんでした」

「世の中で『偉い』とされている職業と、困ったときに役立つ人は違うということも実感しました。僕は銀行員であるとか、教師だとか、社会的地位が高いとされる人たちが食べ物を奪っている場面をこの目で見てしまった。その一方で、いわゆる“やんちゃな”人たちが物資を調達してきて配布しているのも見ました。

勉強ができるかできないか。社会的地位が高いか低いか。それとは別に、いまここで困っている人を救える、ということはすてきだなと思ったんです。自分だっていつ死ぬかわからない。だったらいつ死んでも後悔しないように目的を持って、意味のある人生を生きようと」

高校は自由な校風の兵庫県立兵庫高校に進んだ。当時、数学・物理・体育以外はあまり興味がなかったという関灘氏だが、1年生のときにひょんなことからマーケティングと出会い、神戸大学経営学部に進むことを決意する。

入学後は、マーケティングとイノベーションに興味を持つようになり、イノベーションの発生論理を研究していた小川進教授のゼミ(当時助教授)を選択した。

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