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窮地でなぜかいつも「助けられる人」の共通点 人間関係で「得する人」「損する人」の差

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  • 伊藤 羊一 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長
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こんな状況になると、褒めてくれる人が増えてきます。「すごい」とか「仕事ができる」とか評価されることもあります。時には、街を歩いているときに「伊藤羊一さんですよね」なんて声をかけられたりすることもあります。

しかし、私としてはあまり気持ちがいいものではありません。「この周囲の変化は何なんだろう?」と思うのです。「仕事ができないときの俺も、『仕事ができる』と言われるようになってからの俺も、俺は俺じゃないか。俺は変わってないのに」と、仕事ができるできないで人間性を評価されているように感じてしまうのです。

「アホっぽさ」も大事

ですから、私自身は相手が誰かとか、現在仕事がうまくいっているかどうか、といったことで態度を変えたくない、と思っています。「できている人」にも、「できていない人」にもフラットでいたい。そういう思いが強くあります。

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その根底にあるのは、他者へのリスペクトです。自分と違う経験を持っている人は、それだけでリスペクトに値します。かつて全然仕事ができなかった自分。周りの人を「みんな俺よりすごいな」と見上げていた自分。そんな自分がいるからこそ、すべての人をリスペクトできるのです。だから誰に対してもフラットに接するべきだと、常々考えているのです。

もう1つ、若い頃の私が周囲に助けてもらえた理由で思い当たることがあります。それは、私が「アホっぽかった」から。アホっぽくて、頼りなくて、放っておけない。ある意味で愛嬌があった、という言い方もできるかもしれません。だから助けたくなる、という面はあったと思います。

愛嬌といっても、私の「アホっぽさ」は、持って生まれたチャーミングさ、という意味の愛嬌ではありません。人との接し方の問題だと思います。愛嬌というのは、愛嬌のある自分を演じようとして醸し出されるものではありません。

むしろ、ピンチのときこそ演じることをやめる。オープンな姿勢で、自分のダメなところ、愚かなところ、弱いところ、足りないところ……をさらけ出す。すると愛嬌が生まれると思っています。そういう姿を見て、人は「かわいいやつだ」「なんとかしてやりたい」と思ってくれるのではないかと思います。人に応援されたければ、自分をさらけ出してオープンに人と接することを心がけてみてはどうでしょう。

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