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衝撃!「日本語が読めない日本人」は案外いる AIに仕事を奪われる、中学生以下の大人たち

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  • 岩本 宣明 文筆家、ノンフィクションライター
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病院で、職種によって「読む力」が違うリスク

RSTを導入した病院の事例も報告されました。職種別のRST能力値は「医師、看護師(大卒)、看護師(専門学校卒)・事務、介護福祉士(専門学校卒)」の順でした。

このような場合、医師や大卒のベテラン看護師の指示をそれ以外のスタッフが正確に理解できていない可能性があり、「適切に指示をしたはずなのに、指示とは異なる処置が悪意なく行われるリスクがある」と新井さんは指摘します。職種間でRSTの能力値に差がある事例は、工場を持つ二次産業の企業や、金融・不動産の企業にも見られました。

「教科書が読めない」人の未来はどうなるのか

「AI技術は四則演算と確率・統計的手法による情報処理であり、AIには言葉の意味を理解することはできない。

新井紀子氏の新刊『日本を殺すのは、誰よ!』(ぐっちーさんとの共著)(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

しかし、その情報処理能力は非常に高く、AI技術とロボット技術の進展により、遠くない将来に事務職を中心に仕事の半分以上がAIに取って代わられる時代が来ると予想されている。そうした時代には、AIには代替えできない、読解力を要する仕事ができる人材が求められる。

一方で、教科書が読めない中学・高校生が多くいる。教科書の読解力がなければ、AIに職を奪われる時代に、新しい職種に移動することはできない。

結果、労働力不足なのに失業者が増え、格差が拡大し内需が低下する社会となる――」

これが、新井さんのAIに対する現状分析と、未来予想図です。

「高校を卒業して社会に出るまでに、学生が高校の教科書を読んで理解できるようにすることが教育の使命であり、AI時代の組織にとっては、教科書を読める人材を雇用することが、最大のリスクヘッジになる」

フォーラムの最後に、新井さんはそう訴えました。

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