これは決められたマナーというわけではありませんが、動作を急がず、ていねいに行うための一つの目安です。
謝罪会見は「1会見・1メッセージ」
今回の謝罪会見で、印象設計の観点から最も考えさせられたのが、熊谷代表が自身の理念や思いを語った第2部でした。事業に対する責任感や、インターネットへの熱い思いは伝わってきました。
一方で、謝罪会見という場の目的を考えると、少し異なる見方もできるのではないでしょうか。謝罪会見でまず求められるのは、被害に遭われた方々や関係者への謝罪、事実関係の説明、そして今後の対応について明確に伝えることです。今回の会見でも、第1部ではそうした説明が行われていました。
その後、経営者自身の理念や思いを長く語る構成になったことで、会見の趣旨が分かりにくくなった可能性があります。これが、会見で惜しかったと感じる3つ目の点です。
もちろん、経営者として伝えたい思いがあること自体は否定されるものではありません。ただし、謝罪の場では、伝えたいことをすべて伝えるよりも、「相手が何を知りたいのか、何を求めているのか」を優先することが重要です。
私が大切だと考えるのは、「1会見・1メッセージ」という考え方です。これは、伝える情報を一つに絞るという意味ではありません。謝罪、事実説明、再発防止策など、必要な情報を伝えながらも、会見全体を通じて「被害に向き合い、責任を果たす」という中心的なメッセージをぶらさないことです。


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