そして、今回の会見で「惜しい」と感じた2つ目の点が、熊谷代表の語尾の強さでした。
明瞭な発声は、説明を分かりやすく伝えるうえで大切です。しかし、語尾まで強く言い切る話し方は、状況によっては怒っているような印象を与えることがあります。謝罪の場では、滑舌の良さを保ちながらも、語尾をやや柔らかく収めることで、落ち着いた印象につながります。
このように、謝罪の場では、普段のビジネスシーンで好印象とされる振る舞いが、必ずしも適切とは限りません。大切なのは、その場にふさわしい印象を考えることなのです。
お辞儀は「3・6・3秒」、前後には一呼吸
謝罪の場で欠かせない所作の一つが、お辞儀です。今回の会見では、熊谷代表が何度も深々と頭を下げる様子が見られました。頭だけを下げるのではなく、腰から上体を倒す丁寧なお辞儀は、謝罪の意思を伝える所作として適切だったと感じます。
一般的に、深い敬意や謝意を示す最敬礼は45度程度が目安とされていますが、お辞儀は深ければ深いほど、あるいは長ければ長いほど、誠意が伝わるというものではありません。
重要なのは、「所作」と「間」です。謝罪の言葉を述べながら慌ただしく頭を下げたり、顔を上げると同時に急いで次の説明へ移ったりすると、形式的な印象につながる場合があります。
そこで、私がおすすめしたいのが「3・6・3秒」を意識したお辞儀です。まず、謝罪の言葉を伝えた後、一呼吸置いてから3秒かけてゆっくり頭を下げます。次に、頭を下げた姿勢を6秒間維持します。そして、3秒かけてゆっくり頭を上げ、一呼吸置いてから次の言葉を伝えます。


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