ここでも問われるのは、「誰に向けて装うのか」ということです。幅広い年代が見る会見では、襟の開きが極端なものを避け、より中庸な型を選ぶ。そうした中庸を意識することが、服装の存在感を消すことにつながります。
謝罪の場で目立った袖口のカフリンクス
この会見では、服装そのものが話題になる場面もありました。質疑応答で、別のサービスの情報管理不備について説明を始めたグループ会社の担当責任者に対し、熊谷代表が「お詫びをしているのに、ボタンを開けてどうするんだ」と、ジャケットの前ボタンを留めるよう注意したのです。
同じ会見の映像では、熊谷代表の袖口にも目が留まりました。
スーツは体に沿ったシルエットでしたが、極端に絞り込まれているわけではありません。経営トップの装いとして、全体的には標準的な範囲に収まっていました。
ただ、腕を下ろしている場面でも、ジャケットの袖口からシャツのカフが比較的大きくのぞき、カフリンクスまで目に入る瞬間がありました。
カフリンクスを着けること自体が、服装上の間違いというわけではありません。重要なビジネスシーンでも使われ、袖口に洗練された印象を加える装飾品ですが、「個を消し、記憶に残らない装い」という基準に照らせば、謝罪の場で装飾品に視線が集まることは避けたいところです。袖口から大きく見えたことで、その存在が必要以上に目立ってしまいました。


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