この機会に確認しておきたいのが、試着時に直立した姿だけを見て判断しないことです。
試着やフィッティングでは、鏡の前にまっすぐ立ち、腕を下ろした状態で、袖や着丈、肩の収まりを確認するのが一般的です。しかし、実際のビジネスシーンでは、資料に手を伸ばし、マイクを持ち、頭を下げるなど、さまざまな動作が加わります。
だからこそ、試着室では腕を前へ伸ばしてから元に戻してみてください。そのとき、ジャケットの袖が自然に元の位置まで下りるか、シャツのカフやカフリンクスの見え方が大きく変わらないかを確認します。
静止した状態では適正に見えるスーツでも、動いたあとには違った見え方をすることがあります。普段のビジネスシーンなら気にならない程度の差であっても、会見など、写真や映像に残る場面では、その一瞬が繰り返し見られることになります。
服装を目立たせたくない場面だからこそ、試着時には静止した姿だけでなく、動いたあとの姿まで確認することが大切なのです。
多くのビジネスパーソンにも無関係ではない
ここまで、襟と袖口という2つの話をしてきました。いずれも一般的なビジネス服の範囲を大きく外れたものではありません。それでも、見る相手や着る人の動作によって、服の見え方は変わります。
ビジネスシーンで服がネガティブな話題になるのは、たいてい静止した状態で確認した服が、動きや文脈のなかで別の意味を持ってしまうときです。だからこそ、確認の仕方を変えてみてください。
記者会見に立つ機会はなくても、顧客や取引先に謝罪し、事情を説明する場面は、多くのビジネスパーソンに起こりえます。そのとき服装が余計な印象を残さないよう、スーツを選ぶ際には、鏡の前で静止した姿だけでなく、腕を動かしたあとの見え方まで確認することが大切です。


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