1つ目は、「足がつったら、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を飲めば大丈夫」というものです。
最近、芍薬甘草湯という漢方薬がこむら返りに効くことが広く知られるようになりました。そのため、自己判断で服用される方が多いようです。しかしながら、ここに落とし穴があります。
先日、筆者は友人を誘って山梨県の扇山(標高1138m)に行きました。登山口から山頂まで2時間ほど、ほぼ一直線に登り続けるコースです。
1時間ほど歩いたところで、友人の1人が足がつって歩けなくなりました。このとき筆者は携行している経口補水液パウダーを水に溶かして飲ませて、様子を見ました。その後、症状が和らいだため、荷物を減らし、ペースを落として山歩きを続けました。
芍薬甘草湯は確かにこむら返りに有用ですが、原因が解決されたわけではありません。山歩きのような長丁場のときは、原因となる脱水を解決することのほうが先決だと思われます。
2つ目の誤解は、「休んで楽になったから、もう大丈夫」というもの。
頭痛や吐き気などの症状はいったん楽になっても、下山中や帰宅後の夜に悪化することがあります。兆しが出たら山登りは諦めて引き返し、その日は症状悪化に備えて、1人にならないようにしましょう。
そして3つ目は「意識がもうろうとしていても、水を飲ませれば回復する」です。自力でペットボトルを持てないほど意識がはっきりしていない人に無理やり水を飲ませると、水が気管に入り、窒息や肺炎を起こしかねません。
秋の低山は低体温症のリスクも
秋は低体温症にも注意です。
汗をかいたまま風の強い山頂で休むと、ぬれた衣服による気化熱が体温を奪います。震えが止まらない、口数が減るといった変化は危険信号です。服装としては乾きやすい化学繊維の肌着を選ぶ、暑くても休憩前に一枚羽織っておく、雨具は晴れの予報でも持っていく、といった対策が大事です。


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